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過去作品を晒してみよう、の巻。

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 振り返ってみれば散々なデートだったのだけれども、終わりよければ全て良し。全てが丸く収まったと言う所で、御粗末!!!







 =おまけ1=
「で、お前達そこで何をしている。」
 キララが家へと入ったその瞬間、絶対零度の空気が半径5M以内を支配した。その領域には、2人がばっちり入っていた。
「あははぁ~、バレてたんですか?」
「バレバレだ。尾けてきやがって…。」
「うっ、その、なんて言うんですか?ほら、雛鳥を見守る親心みたいな…」
「意味の分からない言い訳をほざくな。」
 怒り心頭中のキュウゾウに、2人は肝を冷やした。
 これはマズい。直感的に悟った2人は、情けなくも敵前逃亡をかました。
 キュウゾウも敢えて追う事はせず、その場で溜息を吐いた。
 彼等には言ってやらない。実はその尾行に気付いたのがつい先程だなんて。
 シチロージの予想は、見事当っていたようである。
 悔しいから、絶対に言ってやらない、と。更には彼等から謝罪の言葉が出てくるまでは絶対に口をきかないと、まるで子供の喧嘩のような事を大の大人が繰り広げているのだった。



 =おまけ2=
 その日の食卓で、キララはコマチの目にもカンベエの目にも見て分かる程上機嫌だった。
 それは、夕飯の豪華さに比例している。
 コマチはその理由を知っているが、当然朝寝ていてキュウゾウを見ていないカンベエには分からなかった。
「今日の夕飯は大層豪華だな…。何か嬉しい事でもあったか?キララ。」
 鼻歌でも歌い出しそうだったキララは、カンベエの突然の問い掛けに一瞬箸の動きが止まった。
「どうしてですか?御父様。」
「いや、見れば分かるだろう。なぁ?コマチ。」
「そうですね。確かに姉様上機嫌です。」
 コマチは何とも言えない表情で姉を見た。
 ここでコマチが朝の事を口にしても良いのだが、それは姉も彼も望まぬのだろうと、幼いながらも悟っていた為、余計な口出しはしなかった。
 そんなコマチの心情を性格に汲み取り、キララは苦笑して言った。
「今日、友人と一緒に少し遠出して買い物に行ってきたのですよ。色々と珍しいモノが見れまして。とても楽しかったのです。」
 強ち嘘でも無い返答に、コマチはどの辺りが珍しかったのだろうと考えてみた。
「そうか。お前は家の事ばかり気にしすぎる。そうやってハメを外してくるのも良いだろう。」
 カンベエはうんうんと頷いて、キララの作ったおかずを咀嚼した。
 殊更に苦笑したキララは、友人だと信じている父親に、彼氏の存在を紹介出来るのは一体何時になるだろう、と、心の中でひっそりと溜息を零した。