二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

最愛の人

INDEX|7ページ/31ページ|

次のページ前のページ
 

「ヤツに告白されたってほんとうか」
「な」
 桂はぎょっとしたように眼を見開いた。
 しかし、すぐにその眼を細くし、硬い表情を作る。
「なんのことだ」
「てゆーか、その現場を見たってヤツがいるんだが」
 桂は息を呑んだ。
「だれが」
「だれでもいーだろ、別に」
 だれが目撃したかなんて今はどうでもいい問題だ。
 それを桂もわかっているのか、口を閉ざした。
「それで、断ったんだってな」
「……ああ」
 桂は眼を畳にやり、銀時のほうを見ずに重い声で答えた。
「あたりまえだろう」
「だが、ヤツはまだ諦めてなさそうだったぜ?」
 そう銀時が指摘すると、桂は眉根を寄せた。長い睫毛が揺れる。
 銀時は桂との距離を詰めた。
「さっき、すげェ物欲しそうな眼でテメーのこと見てたぞ」
 桂の表情が険しくなる。銀時の言った内容に気を取られてしまっているせいか、すぐそばまで銀時が来ていることに気づいてないようだ。
 そんな桂の肩を銀時はつかんだ。
 桂が顔をあげた。
 その肩を強く押す。
 畳へと倒す。
「うわっ……!」
 桂が声をあげた。
 畳に背中を強く打ちつけられて、顔を痛そうに歪ませている。
 それを銀時は無言で見おろす。
 桂はキッと表情を厳しくして、銀時をにらんだ。
「なにをするんだ!」
 上体を起こそうとした。
 それを銀時は畳へと押しもどす。
「銀時!」
作品名:最愛の人 作家名:hujio