あともう少し
次の日、彼女はそこにいなかった。次の日も、その次の日も。
彼女は来なかった。
彼は後悔した。あの時、引き止めなければ。
いや、もしかしたらそうしなくても彼女はもう現れなっかたかもしれない。
それから臨也もその公園へ行かなくなった。彼は彼女に会いたいと思った。実際、彼にはそれができた。しかしそうはしなかった。
その後、臨也は街中で彼女を見かけたことがある。彼女は友人の少女と歩いていた。楽しそうに、公園にいた彼女とは別人のように、話していた。
彼は声をかけようとしたが、止めたのだった。
それから彼は彼女には会うことはなく、また、彼の中から彼女の記憶は薄れていった。