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国城 龍耶
国城 龍耶
novelistID. 24182
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東方無風伝 2

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「ねえ魔理沙」

「なんだ?」

「私、お腹が空いたわ」

「そうか、私にはどうでもいい話だな」

「たまには、がっつり食べたいのよねえ。人間二人くらい」

「私だって魔法遣いだぜ。久しぶりに実験台が見つかったぜ」

 二人の会話は全くと言って良い程に噛み合っていない。
 しかし、二人の言いたい事は共通している。
 それは、今すぐ相手を倒したいと言うもの。

「戦うつもりか?」

「当然。妖怪は退治しておいて損は無いぜ。放っておけばいづれ害が出るかもしれないからな」

「気をつけろよ」

「お、私を心配してくれるのか」

「違う、魔理沙次第では俺にも危害が及ぶからだ」

「そのことは安心しろ。いざとなったら風間を振り落して戦うまでだ」

「それはどっちの意味だ?」

 一つは、俺を安全な地面に降ろしてくれるということ。
 一つは、邪魔だからそのままの意味で、この高度十メートルの位置から落とすと言う何時もの冗談か。
 魔理沙の顔は、先程から真面目なものだ。
 それもそうだろう、これから命を賭した戦いが始まるのだから。とても冗談なんて言っていられない。
 恐らくは前者なのだろう。

「あなたは、食べてもいい人類?」

「お前は、退治してもいい妖怪?」

 それは唐突に始まる。
 ルーミアと魔理沙はほぼ同時に弾幕を展開、射出する。
 魔理沙の弾幕は、色とりどりの星型の弾幕。博霊神社で見たものと変わらない。
 一方のルーミアの弾幕。ルーミアから放たれた紅い弾は正確に此方目掛けて飛んでくる。
 正確に狙うのならば、少しだけ軸をずらせばいい。魔理沙は身体一個分横に動きそれを避ける。
 次に襲い掛かってくるのは、ルーミアを中心に円状に放たれた青色の弾幕。
 しかし弾幕一個一個の隙間が非常に大きく避けやすい。
 避けたと思えば、次は魔理沙を的確に狙った尖った弾幕。
 今度は魔理沙は大きく動いて避ける。
 慣性の法則により、第一射を避けた時の速度が着いたままだから、急に速度を落とすことが出来なかったのだ。

「ぐっ……」

 その勢いで、汗ばむ手が滑る。
 このままでは落ちるのではないかと少し怖くなる。
 そんなことを考えてしまったせいで、脂汗と同時に冷や汗が吹き出る。
作品名:東方無風伝 2 作家名:国城 龍耶