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国城 龍耶
国城 龍耶
novelistID. 24182
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東方無風伝 2

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「チッ」

 誰かの舌打ちが聞こえた気がした。
 恐らくは魔理沙から発せられたものだろう。
 どうしたものかと思い、魔理沙を見れば、その鋭い目線はルーミアに注がれている。
 釣られてルーミアを見れば、彼女は一枚のカードを手に持っていた。
 あれは、スペルカード!

「闇符『ディマーケイション』」

 スペルカード宣言が行われ、ルーミアの持つ一枚のカードは光となり、力に変わる。
 ルーミアを中心に青、黄、赤色の尖った弾幕が順番に円状に広がる。
 弾と弾の間隔は広いが、時計周りと反時計回りに弾幕は回転しながら迫ってくる。
 タイミングを見て弾を抜けなければならないのだ。それも、青黄赤と三色を順番に。

「いよっ、と」

 短い掛け声と共に軽快に抜けていく魔理沙。
 追撃するように、ルーミアからは紅い弾が放たれる。
 魔理沙はそれを何の問題も無いように避ける。
 魔理沙のそれは、明らかに手慣れた動きだ。彼女はこのような弾幕ごっこに慣れているのだろう。
 彼女はルーミアのことを弱いと言っていた。
 それはきっと彼女が弾幕ごっこに慣れているから。
 今は俺が避けているのではなく、魔理沙が避けている。だから、安心して弾幕を見て分析することが出来る。もし俺が避けると言うことになれば、パニックを起こしてしまい避けきれる自信が無い。

「面倒だ。これで決めるぜ」

 魔理沙は独り言のように言う。
 そして魔理沙が取り出したのは、手の平に収まるサイズの八角形の道具と、一枚のカード。

「それは……!」

 記憶に新しい『あれ』だ。
 彼女は、カードを持つ右手をゆっくりと上げて、宣言する。

「恋符『マスタースパーク』」

 彼女の左手の道具に力が収束し、増幅、放射される。
 それは人一人を飲み込む巨大なレーザー。

「きゃああああ!」

 それは突然の出来事で、ルーミアは反応出来なかった。
 放たれたレーザーは辺りの弾幕諸共ルーミアを飲み込む。
 五秒程レーザーは射出されると、エネルギー切れになったのか、ゆっくりとその光が失われていく。
 レーザーが消えれば、ルーミアは力尽きたように地上へと落下していった。

「大丈夫なのか、あれは」

「大丈夫だろ。妖怪だし、大したダメージも無いだろ」

 あっけらかんと言う魔理沙。
 ……まぁ、ルーミアは妖怪だと言うし、きっと大丈夫だろうと信じることにする。
作品名:東方無風伝 2 作家名:国城 龍耶