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国城 龍耶
国城 龍耶
novelistID. 24182
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東方無風伝 2

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「いいか、弾幕ごっこは」

 言いながら、魔理沙は右手を伸ばしてくる。
 その手の平の中に、一つの星が生まれる。

「色形は人様々だけど、こう言った弾幕を撃ち合い、先に被弾した方が負け。勝敗を決めるルールはそれだけだぜ」

「他にルールは有るのか?」

「特徴的なのが、このスペルカードだぜ」

 魔理沙が取り出したのは一枚のカード。

「それは、先程萃香が使っていた?」

「中身は違うぜ。スペルカードってのは、要は必殺技だ。一発撃ってみるぜ」

 そう言って魔理沙は、一旦帽子を脱いで、帽子の中を弄(まさぐ)った。
 そうして魔理沙が取り出したのは、手の平に収まる八角形の何か。

「風間、少し離れてろ」

 少し下がって距離を取り、これから何をする気なのか魔理沙を見守る。

「恋符『マスタースパーク』」

「おわあ!」

 現れたのは地面を抉る凶悪なレーザー。
カードを掲げ、そう宣言した途端に、魔理沙の持つ八角形の物体から、人間一人飲み込めそうな程太いレーザーが放たれる。
レーザーが生み出す衝撃波は暴風をも作りだし、身体が飛ばされそうにまでなる。
 やがて、レーザーは力尽きるように細くなり、終いには消えていった。

「それが、魔理沙の必殺技」

「まだほんの序の口だぜ。スペルは他にも色々有る」

 今のも『弾幕』として認められているのか。
 魔理沙の弾幕は力技だな。萃香と同じ、相手を一気に叩きつぶすものだ。

「派手でなければ魔法じゃない。弾幕はパワーだぜ」

「そうなのか?」

「弾の強さなんて関係ないわよ。数が多い方が有利よ」

「……だぜ!」

 隣の霊夢に、魔理沙が決め台詞のように恰好付けた言葉が正しいのか聞いてみるが、どうやら違ったようで。

「後、スペルカードにもちゃんとルールが有るんだぜ」

「どんな?」

「美しくある事。それだけだぜ」

 美しく、か。
 だから弾幕ごっこには最も美しいと言うのが入るのか。

「後は暗黙の了解で、ちゃんと避けられるような弾幕ってのが有る。理不尽に弾幕を出し続けていたら、確実に勝敗が決まってしまうからな」

「ちゃんと考えられているのだな」

「当たり前だぜ。弾幕ごっこは、人間と妖怪の差を埋める為の遊びだからな」

 確かに、このやり方ならばその差を埋めることは出来るだろう。
 人間よりも強大な力を持つ妖怪達も、こうした遊びで力を均衡させ、遊びをより楽しむことが出来るのだろうな。
作品名:東方無風伝 2 作家名:国城 龍耶