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 五年の会話に入ってきたのは庄左エ門と先ほど怒っていた兵太夫。今の指揮系統は四年は組の庄左エ門にある。
「左近先輩」
「なんだ」
「乱太郎は保健委員のときってどうだったんですか? やっぱり、覚えとか悪かったんですか?」
「…そういえば、あいつ。保健委員ではそんなことなかったな」
「え?」
「別に隠してたとかじゃないんだけどな。乱太郎はオレや数馬先輩よりも薬学の知識が豊富なんだよ。時々、オレもあいつに聞くことがあったんだった」
「そうだったんですか?」
「あいつは伊作先輩に可愛がってもらってて」
「それは知ってます」
 既に卒業している元上級生達に好かれていた乱太郎。
「どうやら、そこ経由で色々知った知識が多いらしくてな。南蛮渡来系は基本的にあいつに知識は聞いてた」
「そういえば、乱太郎好きな科目はオレ達より上だったけ?」
 団蔵がいうと、虎若も頷いた。
「完全に隠していた訳でもないのか」
「でも!なんか納得できないよ!」
「ちゃんと理由は聞こうね」
「そりゃ、もちろん」
「当たり前だよね」
迫力のあるは組に五年生は少し引く。そして乱太郎が少しだけ可哀想な気もしたが。
「自業自得か」
「そういうことだ」
「うちは三郎次辺りが煩そうだな」
「あ、それはいえる」
 昔から何かとは組、乱太郎にちょっかいを出している三郎次。ただ好きな子を苛めたいだけの心理だが。
「まあ、オレ達も先輩達も聞きたいだろうし」
「今回の乱太郎には同情の余地はないということで」
 結局はそこにたどり着くのだった。
攻撃組は順調にドクタケを止めて行った。きり丸、金吾、しんべヱの三人は攻撃中心なだけありドクタケは一斉にひく。
「なんだよ。おもしろくねーな」
「そうだね。もう少し手応え合ってもいいかなぁ」
「僕の腕試しにもならない」
「そこー!失礼なこというもんじゃないわ!」
「あー、八方斎」
「おまえら、毎回毎回邪魔をしてくれるな!今日こそ思い知らせてやるわ」
「同じ言葉を何度きいたやら」
「右に同じく」
「うるさい!今日はあの眼鏡小僧はいないんだな」
 八方斎の言葉に三人がにっと笑う。
「相変わらず、あほだな」
「何をいうか!」
「あいつがいないわけないじゃん!」
 三人は合図と同時にそこから離れた。急に消えた三人に八方斎は驚く。
「な、何処に消えた!」
そこに聞こえたのは。
「あなたもこりないね?」
「出たな!眼鏡っこ」
「あんたに言われたくはない」
 横には喜三太と伏木蔵と伊助、三治郎がいた。そして、伊助が乱太郎につげる。
「準備OK!いつでもいいよ」
「はーい。じゃあ、きさちゃん、三ちゃん、伏ちゃん行きますよ〜」
「りょーかい」
「派手に行きましょうか」
「スリル〜な世界にご案内〜」
四人が放つ術にドクタケ全員がかかる。
「地面がゆれるー」
「ぎゃー!! なんだ、このどでかい蛞蝓は。お、襲われる〜」
「あはは、ここはどこわたしはだあれ?」
 ドクタケの忍者は全て何かの幻惑に囚われていた。それを見た三人は。
「…こわ」
「ここの四人は怒らせたくないよねぇ…」
「何もいうことなし」
「三人ともひどーい」
 喜三太が笑いながら、肩に乗せていた蛞蝓を撫でる。
「そうそう。仲間にこんなの使う訳ないでしょ?」
 と三治郎がにこりとする。
「僕は基本的に後ろだから、こんなのほとんど使わないよ?」
 といいつつもこの中で一番怖いと思うのは何故だろう…。
「さて、これで何も出来ないね!」
 それをまとめてしまっている乱太郎は…やっぱり最強といういことか。ドクタケ忍者達は全て撤退していった。
「さーてと」
「乱太郎?」
 きり丸としんべヱが乱太郎の腕を掴む。
「ちょ、ちょっとー」
「きり丸、しんべヱ。ナイス」
 伊助が笑う。
「じゃ、帰ろうか? 皆のところにさ」
「僕、先に行って庄左エ門達に学園に戻るように伝えるから、皆、乱太郎をちゃんと学園に連れてきてね」
 三治郎がそこから消える。
「乱太郎、かえろ?」
「わかってるってば! 逃げないから離してよ!」
「いや」
「ダメ」
「無理」
「諦めなよ乱太郎」
「離す訳ないしね?」
「もー!!!」
 乱太郎は皆に呆れ顔。逃げも隠れもしないのに。…といっても本当はいつでも逃げることは出来たりはしたのだが。
『…だから、言いたくなかったんだってば』
 乱太郎はため息をついて、皆と帰っていくのだった。
学園に戻った乱太郎。ある意味連行だったが。は組の教室に四年以上の学年のクラス全員が集まった。ちなみには組両担任もいる。
「ということで、乱太郎」
「今から覚悟してね?」
きり丸としんべヱからそう言われて乱太郎ははいはいと頷いた。
「まずは僕から」
質問したのは、庄左ヱ門。
「札取りの際、僕たちの攻撃を簡単に防いだよね?乱太郎の指が動いただけで僕の蹴り、きり丸の突きを封印した。あれは何?」
「あー、あれ?あれはね、これを使ったの」
そう言いながら、乱太郎が皆に見せたのは透明な糸。だが、細すぎて見る事も困難なものだった。
「これで防いだの?」
「そう、特殊な加工がしてあるんだ。人を一人くらい軽く持ち上げられる。庄ちゃんときりちゃんの攻撃はね、これを各自の手と足に絡ませたの」
「だから、あのとき動けなかった訳か」
「…乱太郎。これは銀糸だな」
「土井先生知っているんですか?」
「南蛮から入った武器の一つだ。だが、余り出回る事などないんだが」
「ああ、それは利吉さんがくれました」
その言葉に子供達はピキっと止まり、土井は苦笑い。山田はあのバカ息子と言った。
「…まあ、それはまた聞くことにして」
「一番聞きたいことは」
 これは全員がハモッた。

「「「「「「「その実力はいったいいつから隠してたんだ!!!」」」」」」

 その言葉に乱太郎は苦笑する。
「いつからだしたっけ? 土井先生・山田先生」
「…二年の後半ぐらいだと言ってなかったか?」
「あのときそう言っていたな」
「土井先生と山田先生は知っていたんですか?」
「知っているというかな…。教師陣は乱太郎の実力が上だったことを元々しっていたんだ。だが、こいつは本当にやる気がないと全力で実力を出さないんさ。私たちにも本当に実力はわからないんだ」
「土井先生・山田先生、ばらしちゃダメですよ」
「バラスも何も…本当のことだろう?」
「それにいい加減本気はみてみたいものだがな」
 先生達の言葉に他の生徒が反応する。
「…先生」
「なんだ、きり丸」
「先生の言葉からすると…乱太郎の実力の本気は誰もみたことがないんですか?」
「そうだ」
「…ねえ、乱太郎。一つ聞いていいかい?」
「なあに? 兵太夫」
「お前の実力はここの誰よりも上なのか?」
「まあ。そうだね」
「じゃあ、元六年生達と比べるとどうなんだ?」
「…んー」
 乱太郎が首を傾げて考える。そして出た答えは。
「多分、私の方が強いかな?」
「…それって」
「最強ってことじゃないのか…?」
「えーっとですね。元六年の六人分が私って考えて貰えばいいと思います」
「なんだよそれ!」
「むちゃくちゃじゃないか!」
 土井と山田はその言葉に何故か納得していた。
「先生?」
「なんだ。三治郎」
作品名:みんなといっしょ! 作家名:とーすい