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みんなといっしょ!

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5:ぼく達はそんなに急にはかわれません
「…えー」
「補習ですか?」
「めんどい」
「右に同じく」
「左に同じく」
 それぞれの言葉に半助は握り拳で頭を殴る。
「暴力はんたい!」
「…おまえっらなぁ!!!」
 補習といっても、昔のようなものではないのだが。ここにいるメンバーは乱太郎ときり丸、兵太夫と三治郎とは組のブレインの庄左エ門。とはいっても、外に他のメンバーもいるのだが。部屋に入りきれないため主であった五人を部屋に入れてあるのだ。
「お前ら、今回の目的は?」
「敵の巻物を取って、学園に持って帰ってくることでーす」
 きり丸が答える。
「じゃあ、お前らがその忍務をどうしたか言ってみろ」
 半助の言葉にまずは兵太夫と三治郎が答えた。
「巻物はとりましたが、その時に聞き捨てならないことを聞きました」
「それは、忍術学園を陥れるということ」
「それを聞いた僕と兵太夫が乱太郎ときり丸に伝えました」
 それに続けてきり丸が答える。
「それを聞いた乱太郎が僕に伝えてくれました」
 庄左エ門がそれに続いた。そして、最後に乱太郎が止めというくらいにニッコリ笑って続けた。
「そんなことをいうならば、反対につぶしちゃえ!と。そいうことで、全員でその城を攻め落としました!」
「笑っていうなー。この爆弾小僧!!」
「…え? 私は不運小僧ではないんですか?」
「乱太郎、自分でいっちゃダメだろ?」
「だって、庄ちゃん」
「でも、なんで爆弾小僧なんていうんですか?土井先生」
 三治郎の言葉に胃がキリキリしている半助は説明する。
「…乱太郎の通り名だ。不運小僧が風雲となってたりもするがな。爆弾小僧ってのは」
「というのは?」
「お前らが通る場所は、基本的に城が一つつぶれるからだ!!」
「…へえ」
 乱太郎が納得顔で笑う。
「…乱太郎?」
「ん? 何、三治郎」
「なんか嬉しそうだなぁって」
「まね」
「…乱太郎、何がそんなに嬉しいだ?」
 半助の質問にまた胃の痛くなるような言葉を乱太郎はこれまたニコリと笑っていった。
「だって、本当のことでしょ?」
「「「「そうだけどね」」」」
「だーかーらーなー」
「土井先生、諦めなさい」
「山田先生…」
「こいつらが今更変わるわけないでしょう」
「そうですけど…」
 昔からずっとそうだ。
 危ないとわかっていてもそれに突っ込んでいく子供たち。それはいつしか力をなり子供たちを成長させた。
「…はぁ。もういい」
「はい」
「それでは失礼します」
「先生、ごめんね?」
「失礼しまーっす」
 兵太夫、庄左エ門、三治郎、きり丸の順に部屋を出ていく。
 最後に乱太郎が出ていく。
「先生」
「なんだ」
「私たちは…変わりませんし変われないですよ。そう、あなたたちに教えられたんですから」
「…わかっている。いけ」
「はい」
 子供たちが行った後に二人は苦笑する。
「本当に変わりませんな」
「…生きることも。死ぬことも、生かすことも、殺せることも全部教えたというのに」
「あの子達が特殊…なのかもしれません」
 11人だからこその奇跡。
「とりあえず、ほら薬飲んどきなさい」
「はい…」
 半助は伝蔵から薬をもらい飲み干した。
 
作品名:みんなといっしょ! 作家名:とーすい