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野沢 菜葉
野沢 菜葉
novelistID. 23587
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きらきら星 【後偏】

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3
ショックだといえばショックだし、あんなに責め立てる必要はなかったと反省もしている。
だけど、それと同時にムカムカやモヤモヤが消えない。

子供っぽいと言われてもしょうがないけれど、栄口が1番最初に相談したいと思う相手が自分でなかったのが悔しい。
安心させられる、喜ばせられる、それが自分であって欲しい。
そんなの栄口にとっては迷惑な話だけど、気持ちを抑えられそうにもないから、しばらく距離を置くことにした。


『最近さ、ふみきくん1組に遊びに来ないよね?』
えりちゃんとお昼を食べていると、急にそんなことを言われた。
彼女のところへ彼氏が顔を出す…普通のことだと思うのだが、俺は何故かその気が起きなかった。

「ちょっと栄口と喧嘩しちゃって…」
そう言うと、えりちゃんは驚いたように目を丸くした。
『めずらしいね!2人とも喧嘩するような感じじゃないのに。
…そっか、それだと1組に来るの気まずいよね。』
「…そうだねぇ。ごめんね。」
『じゃあ今度は私が7組行くね!』
にこっと可愛らしく笑いかけた彼女に、同じように笑いかけたが、俺は何かが引っかかっているような気がした。


教室に戻って、授業を聞いている間、さっきの引っかかりについて考えていた。
俺が1組に行かない理由…それは栄口と気まずいから…栄口と話せないから…
たぶん、えりちゃんに用があったなら、または俺が会いたいと思ったなら、栄口と喧嘩していても俺は1組を訪れると思う。


……

あぁそっか、俺が1組に行く理由の全部は栄口なのか!
そう思うと妙にすっきりしてしまった。

もともとえりちゃんが気になり始めたのも栄口がきっかけだった。
笑顔とか話し方とか優しさとか…数え上げたらキリがないほど、栄口の好きなところはたくさんあった。
それこそ恋でもしてるんじゃないかってくらい!!

でも、いやいやそれはないだろうって思って…
だからきっと、俺は栄口みたいな人が理想なんだなぁって勝手に解釈していた。

そうしたら、ある日ふと、1組で栄口の前の席に座っているえりちゃんが気になった。
あれ?えりちゃんの雰囲気って栄口に似てない!?
あれ?なんか笑顔も似てるんじゃない!?
それでもって聞き上手で優しくて…おっもしかして俺の理想の人!??

なーんて思っていたら、告られちゃったりして、晴れて両思い万々歳!!

んで、今に至っているのですが…

思い返してみると、栄口の俺への影響ってすごいんだなぁ。
だから今の話せない状態は正直きついのですが…何せ俺も心が狭いので、すぐに仲直りとはいかないみたい。
(でも、考えてたら前より落ち着いたかも。つまり、結局、俺には栄口が必要なんだ。)


頭も心もすっきりしたら眠くなってきたので、俺は机に突っ伏した。
(そしたら阿部に後ろから椅子蹴られた…ひどい!)