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国城 龍耶
国城 龍耶
novelistID. 24182
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東方無風伝 4

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「ふと思ったのですが」

「ん?」

 とんとん、リズムよくまな板を叩く包丁。それに合わせて野菜が刻まれていく。
 台所にて、妖夢と一緒に宴会の準備をしていた。普段の妖夢なら、一応は客人である俺にそんなことはさせないが、今は半ば強引に手伝っている。と言っても、説得してみたらあっさりと妖夢は折れた。今日はとても忙しい一日となる。少しの甘えが出たんだろう。其処がた、妖夢のしっかりとした反面の、見た目相応の幼さを出していた。

「風間さんって、料理も出来たんですね」

「出来なければ、手伝おうなんて言わないさ」

「それもそうですね」

「それに、俺は料理以外にもなんだって出来るぞ」

「風間さんってそんな感じがしますね」

「どんな感じだよ」

 あはははと笑い合いながらも、二人の作業する手は止まらない。

「二人で仲良く、何を話しているのかしら?」

 現れたのは西行寺。摘み食いでもしに来たのか?

「西行寺。摘み食いをするのなら他所行ってくれ」

「冷たいわね。楽しそうだから、混ぜて貰おうと思っただけよ」

 ぷんすかぷんのぷんぷんぷん。今の西行寺の様子を擬音で表せばこのような感じだろう。

「霊夢達は良いのか?」

「ええ。今頃、あの三姉妹と遊んでいるわよ」

「なんだ、残念」

「何がよ」

 西行寺の言葉は霊夢に信用されず、ずっと霊夢に吠えられているのかと思ったが、そうでもなかったようだ。
 別に退治されれば良かったのにとか思っていませんとも、ええ本当に。

「美味しいわね、この御浸し」「それはどうも。そして喰うなと言っておろうに」「あら、この叩きも美味しいわね」「おどりゃー喰うなと言っておろうがー」「きゃー、私が風間に食べられるー」「ぐへへ、美味そうな女子(おなご)じゃあ」「助けて妖夢―、変態に食べられるー」「あ、違う。これはただの年増だ」「なんですって!?」「と言う訳で、妖夢をぱくぱく」「みょん!?」

 と妖夢を後ろから抱き締める。危ないから、包丁を取り上げてから。

「私が年増ですって? 妖夢、私と代わりなさい。命令よ」

「みょーん」

「妖夢は嫌だと言ってるぞ」

「貴方に抱かれるのがね。さぁ、私を美『少』女と認めて抱きしめなさい」

「妖夢以外の『美少』女が見当たらないぞー?」

「きー!」

 んなことをやっているうちに時間は経って、宴会の時間はやってくる。料理は全力で作って忙しさ倍増しましたとさ。
作品名:東方無風伝 4 作家名:国城 龍耶