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国城 龍耶
国城 龍耶
novelistID. 24182
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東方無風伝 4

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「ふぅ……」

 一息吐いて、杯を傾ける。酒は滑り喉を潤す。
 傍には眠る魔理沙とリリカ。随分と手を焼かされた。

「お疲れ様」

 酒を啜っていれば、そう藍が労(ねぎら)いの言葉を掛けてくる。藍は相も変わらず、眠る橙を膝枕させていた。

「どうも。いやはや、楽しむのは良いが、絡まれるのは厄介だな」

「良いんだよ。それが宴会なんだから」

「それもそうだな。食って呑んで騒いで楽しむ。それが宴会」の筈なのだが。
 妙に辺りが静かになったと思い周りを見渡せば、魔理沙とリリカに加え眠る者が増えていた。
 夜も更けてきて、それに酒が加わり眠気が増したのか。霊夢、ルナサ、メルランの静かに酒を呑んでいた三人ともが眠っていた。霊夢に至っては、腹を出したままだ。だらしが無いな。あれでは風を引いてしまうぞ。
 宴会を盛り上げていた魔理沙とリリカが潰れて、退屈になった、と言うのもあるんだろう。魔理沙達が潰れたお陰で、宴会の醍醐味の騒ぐと言うものがなくなってしまったのだ。
 これではただ酒を呑むだけ宴会だ。……まぁ、こうなってしまったものは仕方が無いと開き直るしかない。
 今起きているのは、俺と西行寺と藍の三人だけだ。

「ところで風間殿、少し聞いても良いかな」

「俺が答えられることならば、なんでも」

「言いたくなかったら、そう言ってくれれば構わない」

「その時はそうしよう」

「風間殿は、妖怪なのか?」

 ……またそれか。
 どうして俺は、こうにも人外だと疑われるのだろうなぁ。自分自身、人間臭くなったと思っているのに。
 これでも藍は気遣って質問しているのだろう。
 何故なら、今はもう皆寝てしまっている。聞いているのは西行寺くらいのもの。
 では西行寺がいるのに藍はお構いなしに俺にそんな質問をしてくるのか。答えは単純に、西行寺ならば聞かれても大丈夫だと判断したのだろう。

「藍、貴方の眼には、彼が人間以外に見えるのかしら?」

「西行寺、何を」

 意外にも、西行寺が口出しをしてきた。
 西行寺は俺に手を向け制止させ、続ける。
作品名:東方無風伝 4 作家名:国城 龍耶