想いよ、届け ル-トリッヒ編
しかし、ドイツはツイていなかった。
ベルリン市内、ドイツの思いつく限りの花屋をのぞいてみたが、バレンタインデーで使われる薔薇やチューリップは全て売り切れており、目ぼしい物が何もなかった。
もう何軒目か忘れてしまった花屋の店先で、ドイツは意気消沈していた。
―終わった…。
ドイツは真っ白に燃えつきかけていた。
「あの…、バレンタインデー用でしたら、こちらはいかがですか?」
その花屋の店員がドイツに話しかけてきた。
真冬に汗だくになりながら、必死にバレンタインデーの花束を探すドイツの姿を見るに見兼ねて、らしい。
「…これは?」
ドイツは正気を取り戻し、店員の手にあるミニブーケを見た。
「スミレです。花言葉は「小さな愛」、「誠実」です。
ささやかで慎ましい清潔感のある愛を表しているんです。
小さな花なんですけど、花言葉を女性の方に教えてあげれば、とても喜ばれると思いますよ」
店員はスミレについて、ドイツに説明した。
「……………」
ドイツはスミレのミニブーケをじっと見つめながら、リヒテンを思い浮かべた。
リヒテンはどんなに小さな物、小さな事でも大切にする女性だ。
むしろ、派手な事は苦手な、慎ましやかな女性だ。
元枢軸国である日本曰く、「リヒテンさんは、日本人女性では絶滅危惧種の大和撫子タイプですね」だとか。
(この後、何やら「妹属性」「貧乳」(以下自主規制)とヲタ発言をしていたがドイツは聞かなかった事にした)
―リヒテンに似合いそうな花だ。
「よし、それを買おう」
ドイツは決心して、コートの内ポケットから財布を取り出した。
「あ、ありがとうございます!!おまけしておきますね!!」
店員は嬉しそうにドイツにお礼を言うと、店の奥へと引っ込んでいった。
暫くして、ドイツの手には全体をセロファンで覆われたスミレのミニブーケがあった。
そして、ドイツはそのままリヒテンのいるスイス宅へと向かった。
ベルリン市内、ドイツの思いつく限りの花屋をのぞいてみたが、バレンタインデーで使われる薔薇やチューリップは全て売り切れており、目ぼしい物が何もなかった。
もう何軒目か忘れてしまった花屋の店先で、ドイツは意気消沈していた。
―終わった…。
ドイツは真っ白に燃えつきかけていた。
「あの…、バレンタインデー用でしたら、こちらはいかがですか?」
その花屋の店員がドイツに話しかけてきた。
真冬に汗だくになりながら、必死にバレンタインデーの花束を探すドイツの姿を見るに見兼ねて、らしい。
「…これは?」
ドイツは正気を取り戻し、店員の手にあるミニブーケを見た。
「スミレです。花言葉は「小さな愛」、「誠実」です。
ささやかで慎ましい清潔感のある愛を表しているんです。
小さな花なんですけど、花言葉を女性の方に教えてあげれば、とても喜ばれると思いますよ」
店員はスミレについて、ドイツに説明した。
「……………」
ドイツはスミレのミニブーケをじっと見つめながら、リヒテンを思い浮かべた。
リヒテンはどんなに小さな物、小さな事でも大切にする女性だ。
むしろ、派手な事は苦手な、慎ましやかな女性だ。
元枢軸国である日本曰く、「リヒテンさんは、日本人女性では絶滅危惧種の大和撫子タイプですね」だとか。
(この後、何やら「妹属性」「貧乳」(以下自主規制)とヲタ発言をしていたがドイツは聞かなかった事にした)
―リヒテンに似合いそうな花だ。
「よし、それを買おう」
ドイツは決心して、コートの内ポケットから財布を取り出した。
「あ、ありがとうございます!!おまけしておきますね!!」
店員は嬉しそうにドイツにお礼を言うと、店の奥へと引っ込んでいった。
暫くして、ドイツの手には全体をセロファンで覆われたスミレのミニブーケがあった。
そして、ドイツはそのままリヒテンのいるスイス宅へと向かった。
作品名:想いよ、届け ル-トリッヒ編 作家名:桜飴♪