なんか帝人受けとかのログをぶち込んだもの
【特に理由はないけどエイプリルフールなのでいちゃついてください/臨帝】
「帝人君、そろそろ俺達別れようか」
黒いソファーの上で、帝人を抱きかかえながら臨也は言った。
それを聞いた帝人は、「はぁ……」と気の抜けた返事をし「臨也さんが別れたいなら、いいですよ」と言いながら、ソファーの脇に転がっていたテレビのリモコンを手に取った。
そのままテレビの電源を付ければ、大きな画面いっぱいにお昼の料理番組が映し出される。
「えー、なにそれ。臨也さんと別れれるなんて嫌ですー、とか言わないわけ?」
つまんないなぁ、と言いながら臨也は帝人の服に手を突っ込み脇腹をなでる。
フライパンの上で油のはじける音を聞きながら、帝人は静かにため息をはいた。
「今日がエイプリルフールっていうのもありますけど、本当に臨也さんが僕と別れたいと思っているなら、僕がそれを拒んだところであなたの気持ちを変えることなんて無理そうですし。あとくすぐったいんで脇腹撫でないでください」
「君は子供のくせに、変なとこで達観してるよね」
「うるさいです」
服に突っ込まれた臨也の手の甲をつねれば薄い腹の肉を摘まみ返され「ぐぇ」っと喉奥から変な声が出る。
「……まぁ、臨也さんが僕を嫌っても、僕は臨也さんの事、好きですけど」
「……それは嘘? それとも本心?」
こみあげてくる笑みを押さえながらそう臨也が問いかければ、「どっちでもいいですよ、もう……」と言って帝人は顔を膝に埋めた。
俯いてしまった帝人の表情は見えない。臨也は、その表情を思い浮かべながら真っ赤に染まった帝人のうなじに唇を寄せた。
作品名:なんか帝人受けとかのログをぶち込んだもの 作家名:小雲エイチ