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【ヘタリア/独普】 (略)おれさまにっき3 【サンプル】

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「実は、早朝訓練中にですね……」
「イギリスが来たのー!」
「マジでか」
思い出してかイタリアが両手両足を使ってわたわたと騒ぐ。
言いにくそうに視線をゆらす日本をじっと見つめ、胡坐をかいたその間にドイツを座らせながらプロイセンは先を促した。
「飲んだ帰りだったようでして相当酔っていらっしゃいました。それで、その、急に泣いてしまわれて……」
「お前らが仲良しだって別に羨ましくないんだぞーって叫んだら、ほあた!って」
「あちゃー」
「もうね、鬼みたいだったのー!」
「そこをドイツさんが、かばってくれたんです」
申し訳なさそうに日本の視線がドイツに注がれる。気にするな、といったドイツの笑顔はどことなく覇気がない。首を振るドイツの髪の毛がプロイセンの頬に当たった。
「ドイツ~!ごめんね!ごめんね!」
「私たちが不甲斐ないばっかりに……」
「日本、その手の中にあるものを仕舞ってから言うんだな」
「おや失礼。つい」
小さな機械音を逃さずにドイツが釘を刺す。
そそくさとデジカメを懐に仕舞った日本は、こほんと咳払いして微笑んだ。
「ごらんの通り、外見は昔に戻っているようですが、中は今のドイツさんのままです。もっとも、私は昔のドイツさんを知らないので昔と言って良いのか分かりませんが」
「あぁ。小さいときのヴェストそのまんまだぜ」
「本当に愛らしい」
「だろー」
「やめてくれ」
ふへ、と頬を緩めたプロイセンは、自慢げに日本に笑いかける。日本もまるで孫を見るように穏やかだ。
ずっと昔に目にした姿そのままだ。今まで見慣れていたムキムキとつい比べてしまうから、余計に小ささやあどけなさが目立っている。最高にかわいいぜ!とプロイセンは何度つぶやいたかわからない言葉を口にすれば、困ったようにドイツは眉間に皺を寄せた。
 張りのある桃色に染まった柔らかな頬に、自分よりずっと小さな手。普段の鋭い目つきのドイツからは想像もできないような、くるりと愛らしい大きな瞳にみな釘付けだった。
「ところで隊長。今日は特訓はなしでありますね!」
「ん?なぜだ?」
プロイセンを見上げていたドイツが身を反転させて声の主を仰ぐ。にこにこと笑顔のイタリアは、しゃがんでドイツと同じ視線になった。
「だって、隊長小さくなってるのであります~」
「あ、こら!触るなイタリアー!」
「では私も」
「日本!お前まで……!」
ふにふにふにふに!とプロイセンがふわふわと称した頬を二人でつつく。ふっくらした両の頬に、二人の指が触れていた。
「ちょっ、イタリアっ!日本もやめろ!」
「嫌でありますー」
「いやぁ、本当にふわふわで柔らかい」
やめさせようと手を動かすドイツをものともせず、イタリアと日本はおもちのような感触を楽しんでいた。
嫌がるヴェストもかわいいなぁと眼下で繰り広げられるやり取りに、プロイセンの頬も自然に緩む。超かわいい!とでれでれしながら、はたと訓練の言葉を思い出して口を開いた。
「なら自主トレにすりゃいいじゃねぇか」
「あぁ。名案だな」
「ヴェー!余計なこと言わなくていいよぅ」
「ふぁ!ご、ごめんな!」
ヴェー!と叫ぶイタリアにプロイセンは慌てて謝る。それでもドイツは満足なようで、すくとプロイセンの腕から抜け出して立ち上がると、とたとたと奥の部屋に入っていく。
なにごと?と三人が顔を見合わせ待っていると、しばらくして紙を手にしたドイツが戻ってきた。
イタリアと日本、それぞれに紙を手渡して、こほん、と咳払いをひとつ。