鬼殺し 破
~大切なもの、大切な仲間~
銀時が松陽と会ってから、9年が経った。
銀時には、信頼できる仲間がたくさん出来た。
桂と高杉とは大親友といえる仲になった・・・毎日喧嘩はするが
そんな楽しい日々を送っていたそんなある日の夜の事。
生徒は帰り、私塾には、銀時と松陽だけ。
銀時は、寝ていたが、嫌な予感がしたらしく、起きて松陽の部屋に向かった。
そのときだった。
ドカーン!
松陽の襖が吹き飛び、人も吹き飛ばされた。
銀時は急いで松陽の部屋へ向かった。
松陽は、血まみれになっていた。
「松陽先生!」
銀時の声に松陽が
「銀時・・・奴がきます・・・早く逃げなさい・・・」
銀時は松陽に聞き返した
「奴・・・?」
その時だった。
砂煙から編笠をかぶった男が現れた
「お前・・・!」
銀時は刀を構えた、しかし
ガシッ
松陽が銀時の足を掴み
「銀時・・・!やめてください・・・私は・・・もう・・・長く・・・ありません・・・
あなたは・・・あなたの・・・信じ る道を・・・貫いて・・・仲間を・・・大切な・・・もの を・・・護り・・・生き抜いて・・・下さ い」
「松陽先生!」
松陽は、優しく微笑みながら、言った。
「お話は終わりましたか?松陽。」
松陽は剣を支えにして立ち上がった。
その時だった。
ドカーン!!
「何が起きたんだ!」
「何が起きたかって?爆弾を仕掛けておいたのですよ。幕府に命じられていましてねぇ。」
「幕府・・・!」
「まあ、名前だけ名乗っておきますか。私の名前は『黒夜叉』
それでは、また会う日まで。『屍を喰らう鬼』」
その時、柱が倒れてきた。
「銀時・・・もう行きなさい!」
松陽は銀時を押し、私塾の外に出させた。
銀時が出た瞬間、私塾に全て火の手が回り、私塾が崩れた。
銀時は膝を地面につき、土を手で掴み、炎の塊となってしまった、私塾を涙を流した目で見ながら泣き叫んだ。
「・・・先生ぇ・・・松陽先生ぇえ~!!!!」
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次の日、桂と高杉は驚いた。
昨日まで通っていた私塾が崩れ、目の前で銀時が泣いているからだった。
「銀時!何があったのだ!」
銀時は、泣きながら悔しそうに言った。
「松陽先生が・・!幕府の『黒夜叉』に・・・!殺された・・・!」
「なっ・・・!!」
「なんで、そんな事すぐに教えてくれなかったんだ!!」
高杉が、銀時に詰め寄った。
それに桂が
「やめんか、高杉!」
その時だった一人の女が銀時を指差し、
「ねぇ、あれ『屍を喰らう鬼』じゃない?」
「だから松陽さんが死んでしまったのか!?」
「『屍を喰らう鬼』が居たから松陽が殺されたのか」
一人の男が石を投げながら
「屍を喰らう鬼は出てけ!」
その一言から、他の人々も石を投げながら銀時に罵声を浴びさせた
「そうだー!出てけ!」
「出てけ!」
「屍を喰らう鬼は消えろ!」
銀時に、たくさんの石が体に当たっていった。
その時だった、銀時の前に桂と高杉が立った。
「やめろ!」
「大の大人が何をやっているのですか!恥ずかしいと思わないのですか!」
桂と高杉の言葉に、仕方なしに村人が帰っていった。
村人が帰ってしまい、そこにいたのは銀時と桂、高杉しか居なかった。
高杉が、振り絞った声で、言った。
「俺は松陽先生の敵打つために・・・攘夷戦争に出る!」
それに続き、桂が
「俺もでる!男子たるもの師匠の敵討つべし!銀時はどうするのだ?」
それに銀時は考えた
「先生が・・・信じる道を貫いて仲間を大切なものを護り生き抜いて下さいっていってたから俺は仲間 を護るため俺は攘夷戦争にでる・・・!」