鬼殺し 序
~夢~
俺は最初はわからなかった。
「化け物」
「鬼」
「屍を喰らう鬼」
それ以外に言われた事はなく。
俺が人間なのか、鬼なのか。
この先、何が起きるのか。
すべてが暗闇。
何にも見えない暗闇だった。
そんな、暗闇が心の中にも浸透していった。
明日、いやこの後何が起きるのか全く見えないのが怖かった。
孤独が怖かった。
それなのに、いつの間にか真っ赤に染めていた。
たくさんの人々で。
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人が全く見向きもしない神社が、燃えていた
「やったぞ!」
「殺したぞ!」
「屍を喰らう鬼を殺したぞ!」
「これで村は幸福だ!」
「これで不幸はもう来ない!」
人々の歓喜の声はそこで止まってしまった。
ブシャァアア!
そう・・・・
炎の中にいるはずの
銀髪に紅の目をした、「屍を喰らう鬼」が殺したから。