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鬼殺し 急

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                ~夜兎の本望~
   
その時、神楽と斗卿の戦いに見入っていた土方が

「山崎!急いで眼鏡の応急手当てをしろ!」

「はい!」

山崎は新八の元へ駆け寄った。

「新八君!大丈夫?」

新八はうっすらと目を開けた

「僕は大丈夫、です・・・今、神楽ちゃんに、意識が無い・・・」

新八の言葉をさえぎり山崎が

「もう喋らなくていいから!今はじっとしていて!」

そういうと、新八は目を閉じた。


「チャイナぁあああ!聞えていやすかいぃい!!!」

いきなり、沖田が叫んだ。

それに土方が驚き

「お前何してんだ?!」

土方の問いに沖田が、

「あんなチャイナを見たくないんでさぁ!それにあれ以上やらなくてもいいでしょう?」

土方が見ると、

神楽は


不気味に笑い、


きれいな青色の目からは大粒の涙


体が拒絶しているのに


止まることができなかった。


オレンジの髪や服には


斗卿の血がついたままで


斗卿を床や壁に叩きつけ


斗卿はもう肉塊と化していた。


もう、そこにはいつもの神楽ではなく、

止まりたくても止まらない
夜兎の本望に翻弄された
悲しい獣となっていた。

土方は横にいるはずの沖田を見ようとしたが沖田がいなかった。

その時

「おい!あの餓鬼何やってんだ!?」

高杉が驚きを隠せないような声を上げた。

それに土方が反応し

「なにがあったんだ?!」

すると高杉が

「あれお前らのところの餓鬼だろ?」

「リーダーを止める気か?!」

高杉と桂が言っていたのは沖田のことだった。

沖田は暴れ続けている神楽にそっと近づき押さえつけた。

「落ち着けチャイナ!」

神楽はジタバタと暴れもがいていた。

「うぅ!ぐっ!」

神楽は抱きついてきた沖田の腕に噛み付いた。

沖田の腕からは血が流れ滴っていた。

「っ・・・!」

しかし、沖田は神楽を離さず声を掛けた。

「戻れぇええええ!!!!!神楽ぁあああああ!!!!」

「サ・・・ド?」

「なんでぃ」

「ありが・・・とねっ」

神楽は泣いていた。

沖田はいきなり神楽に抱きしめた。

それに神楽が驚きながら

「サドやめるヨロシ!」

「何とでも言いなせぃ!」

沖田の耳はリンゴのように真っ赤になっていた。


作品名:鬼殺し 急 作家名:鳳凰蘭