二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

そうして愛をむさぼって 2

INDEX|4ページ/6ページ|

次のページ前のページ
 

「ヴェー、ルートいいなあ。エリザさん、俺もなでなでしてよ~!」
素っ頓狂なフェリシアーノの声にルートヴィヒは回想から引き戻された。
俺、ルートと違ってムキムキじゃないから、なで心地もいいよ!
そういってエリザベータに抱きつこうと手足をばたつかせている。
「・・・フェリシアーノ!!」
ルートヴィヒの手をさっと逃れ、フェリシアーノが扉へ走る。それを追いかけるルートヴィヒ。
「すまんエリザベータ。また式の時に会おう」
「エリザさん、またね~!」

「・・・あ、待って、ルート君!」

少し強い制止にルートヴィヒは振り返った。

「・・・ギルの奴は、来てくれるかしら」
ぎゅっとドレスをつかみ、途方に暮れた少女のような顔でこちらを見る。
ルートヴィヒは言葉につまった。正直、分からなかったからだ。
・・・二人の結婚を知ってから、ギルベルトは荒れていた。深酒をする。誰彼かまわずケンカをふっかける。
時々は行きずりの女を買うこともあったようだ。
泥酔して帰宅する兄を見るたび、ルートヴィヒは心が痛んだ。
自分の知る兄はいつも誇り高かった。例え戦に負けても昂然と顔を上げ、胸中で次の戦略を立てているような、そんな人だったからだ。
兄の心を乱している原因が、二人の結婚だということをルートヴィヒは知っていた。
知っていたからこそ、このまま兄を放っておく訳にはいかなかった。

だからあの夜、ギルベルトが顔を腫らして帰宅した時に苦言を呈したのだ。