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【6/12サンプル】rivendicazione【臨帝♀】

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「十人中十人がお前らのほうがおかしいって言うぞ、絶対」
実際、通りを歩いている人たちに何事ぞという目で見られている。恥ずかしさのあまり顔が熱くなってきた。小学生の頃紀田くんと一緒に遊んでいると通行人に注目されることはよくあったけれど、現在の状況とはまるで違う。視線の質も、多さも。

「ああったく……伯母さんになんて報告したらいいんだ」

そう言って京平さんは俯いた。

僕が東京でのひとり暮らしを許可されたのは、イトコである京平さんの存在が大きい。「京平くんがいるなら安心」と両親は彼に対し全幅の信頼を寄せていた。だからこそ余計に責任を感じているのだろう。京平さんのせいじゃないのに。

「京平さん、そんな気にしないで?」
「いやダメだ。俺は伯母さんたちから定期的に帝人の様子を報告するように頼まれてるしな」
「は……? 報告……?」

知らなかった。
いつの間に両親はそんなことを頼んでいたのだろう。僕って信用されてないんだなあというよりも、そんな面倒なことを京平さんに押し付けていたことに対して腹が立つ。まあたぶん軽くお願いしただけなんだろうけれど、責任感の強い京平さんに軽いお願いは通用しない。
眉間に皺を寄せてむっすりしていたら、それまでだんまりだった紀田くんが「随分仲良いんですね」と口を開いた。

「俺が高校卒業するまでは毎年会ってたからな。それに母方のイトコはお互いしかいないんだ」

だから母方の親族が集まった時は、僕はいつも彼に相手をしてもらっていた。八つも年下の女の子によく付き合ってくれたなあとつくづく思う。京平さんは人が良いし、面倒見も良い。