二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

あなたに幸あれと私は願う

INDEX|4ページ/12ページ|

次のページ前のページ
 

ふと、アザゼルがため息をついた。うつむいていて、ベルゼブブのほうを見ていない。
ベルゼブブはアザゼルを眺めつつ問う。
「私の頼みを引き受けてくれますか?」
自分にはないアザゼルの特殊な力で、芥辺と佐隈の結びつきを強固なものにしてもらいたい。
「……考えとくわ」
少し間があって、アザゼルはベルゼブブを見ないまま答えた。
さらにそのコウモリに似た羽を大きく広げた。
「じゃあ、またな」
「ええ」
アザゼルは飛びたった。
家のあるほうへと帰って行く。
それをベルゼブブは見送る。
さっき、アザゼルは断らなかった。
頼みを引き受けてくれるのかもしれない。
そうなれば、佐隈は。
ベルゼブブは想像した。
だが、すぐにその想像を頭から消し去った。
背中の羽根を動かす。
なにも考えないようにして、自分の城へと飛んだ。






作品名:あなたに幸あれと私は願う 作家名:hujio