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The first star of the evening

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「ロイ、俺はあんたの事がずっと好きだった。」



  ――週に一度必ず軍人さんが来るのよ――



「ずっと叶わない恋だと思ってた。」



  ――ロイさんというのだけど…毎回シチューを頼むのよ――



「それでも諦められないぐらいあんたに惚れてた。」



  ――シューがお好きなの?と聞いたら、私では無いですがって言うの――



「だけど、ある日あんたは俺に告白してくれた。」



  ――ではどなたが?って聞いたら――



「俺はすっげぇ嬉しくて泣いたよな、覚えてるか?」



  ――とっても綺麗に微笑んで好きな人ですって――



「アルや皆に伝えたら祝福されて…また泣いちまったよな俺。」



  ――シチューをそれはもう美味しそうに食べてた方だそうよ――



「それから、あんたと過ごした時間は幸せだった。」



  ――きっとあなたみたいに食べていたのね――



「あの日別れてからも、俺の気持ちは変わらない。」



  ――一緒に過ごした日々を忘れたくないから、毎週ここに来るんですって。
    ここに来るとその人の温もりを感じることが出来るから。
    そして、あわよくば偶然出会わしたら嬉しいですねって少し笑ってたわ。
    ねっ良い話でしょう―――――




ロイも忘れたくないと思っていてくれた。

俺に少しでも会いたいと思ってくれてた。

好きの気持ちは変わってしまったかもしれない。

以前のような気持ちではないかもしれない。



でも、可能性は0じゃないから。






「ロイ、あんたを愛してる。」







あの場所で俺は待ってる。
そう告げて俺は執務室を後にした。


伝えたいことは全部言った。

後はあの日のあの場所で待つだけ。




あの日、7月2日、
ロイが俺に好きだと言ってくれた日。

あの場所、イーストシティ、
1番二人の思い出がつまってる丘にある公園。
5個ある中の1つだけ赤いベンチ。
俺がずっと一緒に居たいと言った場所。


4日後の7月2日、俺は1日そこで待つ。
もし、ロイが来なくても構わない。
気持ちは自分でも驚くくらい落ち着いてる。
もう怖くはない。



作品名:The first star of the evening 作家名:おこた