ながいともだち
男ジャックはどうしても諦めきれず、他の仲間にも聞いてみることにした。
まずは、聖霊牛若のところへ。
ところが牛若は、
「髪……ですか。私はもともと長かったので、気にはなりませんがね……」
などと、思いがけないことを言う。
(おっかしいなあ)
昔の牛若の姿を思い浮かべながら、頭から?マークを飛ばしていた男ジャックは、唐突に気が付いて、手を打った。
「そうか、お前がハゲてたのは、頭の上の方だけだったもんなあ!」
「……聖遊男ジャック!!」
「おーい、聖豊フッドー」
「……どうしたんだ?そのタンコブは」
「なんでもねえよ」
「なんでもないって、ずいぶん大きいタンコブじゃないか」
「なんでもねえよ!くっそー、牛若の奴……」
「牛若?」
「いやいやいやー、それより、お前、髪の毛邪魔じゃないか?」
「髪?」
「ああ」
「いや、気にはならないが」
「な、なんでだ?お前だって神帝の時まではハ……じゃなくって、髪はずいぶん短かったじゃないか!」
「そうなんだ!だから、スーパーゼウス様に頼みこんで……」
「頼みこんで?!」
「……レスQ天女に会わせてもらったんだ!」
「? ああ?」
「ずいぶん姿が変わってしまって心配したんだけど、全く問題なかったよ。「新しい姿もイカスな!」って言ってくれたんだ!」
「……それで?」
「それで……って?」
「……」
「……」
「……じゃあな」
「おーい、聖遊男ジャックー?」