二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【かいねこ】鳥籠姫

INDEX|26ページ/32ページ|

次のページ前のページ
 

「旦那?」

玉露の問いかけに、カイトは頷き、

「はい。キャンディさんは、旦那さんを亡くしていると話してくれました。もしかしたら、そのことが関係しているのではないかと」
「死者蘇生か。また黴臭い儀式を引っ張りだしてきたものだな」

溜息をつく玉露に、アッサムが、

「どうする?次の満月まで、あまり日がないぞ。急いで対策を練らないと」
「馬鹿が。そんな悠長なことをしてられるか。魔法陣を完成させたら、すぐ儀式に取りかかるだろうさ」
「え!?なっ、でも!!」

混乱するアッサムに、玉露は呆れた表情で、

「お前、本当に魔道士か?あんなもの、時間稼ぎに決まってるだろう。真に受けるな、馬鹿」
「だ、だけど、生け贄が」
「いるだろ、いろはが」

玉露がさらっと言うと、アッサムとカイトは息を飲んだ。

「カイトの魔力が不自然に高まってる。元々は、カイトを生け贄に使うつもりだったんだろう。いろはは魔道士の修行中だから、常に魔力の高い状態だ。そのつもりだったのか偶然かは知らんが、いろはのほうが、儀式の生け贄にはうってつけだな」
「そんな・・・・・・!」

カイトが悲痛な声を上げ、アッサムは身を乗り出すと、

「それじゃ、なおさら急がないと!!お前、二人の居場所は分からないのかよ!?いろはの魔力を元に、探し出すとか!!」
「お前が静かになったら、集中して探せるんだがな」

玉露は、うんざりした顔をアッサムに向けて、

「お前は存在が足手まといなんだから、これ以上邪魔をするな」
「・・・・・・返す言葉もございません」

作品名:【かいねこ】鳥籠姫 作家名:シャオ