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【かいねこ】鳥籠姫

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玉露の集中を妨げないよう、アッサムとカイトは、身じろぎもせずに見守る。
針の落ちる音さえも聞こえそうな静寂の中、玉露は静かに目を開けると、

「どうやら、見つけたようだな」
「どうやら!?どうやらって何だよ!!見つかったのか!?儀式はまだ始まって」
「黙れ」

玉露に睨まれ、アッサムは慌てて口を閉じた。

「魔力が不自然に遮断されている場所がある。儀式を行うのに、外部からの干渉を遮断するのが通常だ。恐らく、そこにいろはが捕らわれてる」
「じゃあ、すぐにでも行かないと!」
「そんな近い場所で行う馬鹿がいるか。距離があるから、移動の魔法陣でも使わないと間に合わないが、魔力が遮断されているから、出口が作れない」
「近くに出口を作ればいいだろ!?そこからは徒歩になるけど」
「どれだけの範囲で遮断してるか、分からないのにか?たどり着く頃には、夜が明けてるかも知れないんだぞ」
「じゃ、じゃあ、どうすればいいんだよ!!何か方法はないのか!?」

まくしたてるアッサムに、玉露は髪をかきあげ、

「お前が静かになったら、集中して考えられるんだがな」
「あ、すいません。今すぐ黙ります。ごめんなさい」

作品名:【かいねこ】鳥籠姫 作家名:シャオ