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Surprise!

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ベルゼブブはショックを受け、うなだれる。
さっきよりも深く落ちこむ。
フラれたのだ、自分は。
この場から早く去りたいし、フッた佐隈にしても別に留まっていてほしくはないだろう。
ベルゼブブは指輪が収まっているケースを閉じてポケットに入れると、魔法陣のほうへと身体ごと向こうとした。
しかし。
「ベルゼブブさん」
佐隈が名を呼んだ。
その声は低くない。
「今はプロポーズをお受けすることはできません。すぐに決められることではないので。だから、一緒に考える時間をもらえませんか」
「……それは」
ベルゼブブは佐隈の眼を見て、問いかける。
「結婚を前提に私とつき合うということですか?」
すると、佐隈は少し息を呑んだ。
だが、次の瞬間。
「はい」
そう答え、表情をゆるめた。
微笑んでいる。
その顔を見て、ベルゼブブの心が明るくなる。
ほっとする。
素直に、嬉しいと思う。
ベルゼブブも微笑む。
「……ベルゼブブさん」
少しして、佐隈が話しかけてきた。
「昨日の夜のこと、全部、思い出しましたか?」
「うっ……!」
ベルゼブブの顔から笑みが消えた。
答えづらい質問である。
「えっと、あの、その……、実は……」
「思い出せていないんですね」
「……はい……」
肝心な部分の記憶は抜け落ちたままなのだ。
申し訳ない気分になる。
「私は、全部、思い出しましたよ」
佐隈がそう言ったのを聞き、ベルゼブブは顔を強張らせる。
「そ、そうですか……」
自分が昨夜しでかしたことがこれから暴露されるのだろうと思うと、身が縮む。
作品名:Surprise! 作家名:hujio