記憶
(日)「窓の外から、ガサッって音が聞こえて・・・窓を開けて見ても、誰もいなくて、でも、一瞬だけ見たんです。人の影が・・・・あったんです・・・」
(鳳)「人の影・・?」
跡部と宍戸は急いで、窓を開けてみた。だが、何も音も影もなかった。
(跡)「何もないが・・・・」
(宍)「おい!長太郎は、日吉を部屋に連れてってやれ!」
(鳳)「宍戸さんは?」
(宍)「俺は、外を見てくる。」
(鳳)「こんな時間に一人じゃ危険です!」
(向)「心配するな!鳳!俺も行くから!」
(宍)「おお、心強いな!」
向日と宍戸は、窓から出て行った。
(鳳)「宍戸さん!向日さん!」
(跡)「おい、何かあったら、連絡しろよ。すぐに迎えに行くからな!」
(向)「おう!」
(宍)「じゃあ、行って来るぜぇ!」
二人は、森の奥に消えた。
(鳳)「宍戸さんと向日さん・・・・大丈夫かな・・・?」
(日)「すみません、俺のせいで」
(跡)「日吉のせいなんかじゃねぇから、気にするな」
(忍)「そうやで、はよ、部屋に戻ろうか」
(日)「ハイ・・・・・・・」
そして、森の中、
(向)「なあ、宍戸、ここで何かが出たらどうする?」
(宍)「何が出ようが、捕まえる」
(向)「それが、宇宙人とかだったら?」
(宍)「逃げる」
(向)「そう、簡単に言うなよ・・・」
そして二人は、結構歩いた。
その時、後ろから、音が聞こえた。鳳が言っていたような音だった。
(宍)「何だ?今の?」
(向)「風って感じじゃなかったよな」
(宍)「ああ、何か、変な予感もする」
二人は、あたりを見渡した。二人には、何かがいる気配も感じた。それが人なのか、人じゃないのかは、全くわからない、
(向)「隠れてないで出て来いよ!」
(宍)「俺たちが、ぶちのめしてやる!」
二人とも誰かも分からない相手に、喧嘩を売っていた
(向)「こい!」
そのころ
(鳳)「向日さんたち遅いですね。」
(跡)「しょうがねぇ、迎えに行くか・・」
(日)「跡部さん!俺も行きます!」
(跡)「お前は、だめだ」
(日)「えっ!」
跡部は、忍足と二人で向日達を迎えに行った。
(鳳)「日吉、大丈夫だよ。きっと跡部さんたちが、向日さんたちを見つけてきてくれるよ!」
(日)「はい・・・・・・・」
その時、日吉は、頭を抱えた。
(日)「う・・・」
(鳳)「日吉!どうしたの?日吉!」
(日)「なんでも・・・・」
日吉は、あまりの痛さに気を失った。
夢の中・・・
(日)「ここは・・・・夢の中・・・?」
そこの前にいたのは、鳳だった。
夢の中の鳳は、どんどん離れて行った
(日)「鳳さん!」
俺は、どんどん離れていく鳳を追いかけた。でも、全然追いつけない。
でも、その時一つの光が見えた。誰かが俺を呼んでいる。
(?)「日吉!日吉!」
この声は・・・鳳さん・・・・・?お・お・と・り・・・・・・長太郎・・・?
向日さん・・宍戸さん・・忍足さん・・芥川さん・・跡部さん・・樺地・・そうだ、俺は、日吉若だ、みんなの家族の日吉若だ・・・何もかも思い出した。みんなの名前もこれまでの事も・・・。
夢の中の鳳が近づいてきた。
長太郎!
日吉は、夢の鳳にたどりついた。
夢の中の鳳は、言った。
(鳳)「日吉・・戻ってきて、日吉。」
(日)「ああ!」
日吉は、ゆっくりと目を開けた。
俺の目の前には、大声で、俺の名前を呼んでいる長太郎が、いた。
(鳳)「日吉!よかった!日吉!」
(日)「長太郎・・・」
(鳳)「えっ!名前・・・?」
(日)「お前は、長太郎だろ!」
日吉は、鳳を見て、クスッ、と笑った。
(鳳)「まさか、日吉・・・記憶が・・!」
(日)「ああ、ただいま長太郎!」
長太郎は、俺に抱きついて泣いていた。
(鳳)「やったー!日吉!お帰り・・・・日吉!」
長太郎は、俺のためにこれで二回も泣いてくれた。俺は、幸せ者だな・・・
(日)「長太郎・・・・・」
(鳳)「跡部さんたちを迎えに行こうか!日吉!」
(日)「ああ、」
(鳳)「そうだ!芥川さん!起きてください!日吉が記憶を取り戻しました!」
芥川は、おきた瞬間に、びっくりの声をあげていた。
(芥)「マジ!マジ!すげ―――!」
芥川は、また、夢の中に入って行った。でも、寝ながらも、笑っていた。何度も、よかった。と、言いながら。
そして、鳳達は、みんなを探そうとした、その時、鳳の携帯に宍戸からのメールが来た。
(鳳)「宍戸さんからだ・・・・」
(日)「宍戸さん?」
(宍)「長太郎!お前たちも来い!早くだぞ!」
(鳳)「えっ!何で?宍戸さん?」
(向)「早く来いよ!凄いから!」
そして、電話が切れた。
(鳳)「行くって、どっちに・・・」
(日)「長太郎・・・あれ何だろう?」
そこには、ひとつの光があった。
(鳳)「行ってみようか・・・」
(日)「ああ、」
二人は、光の方向に進んでいった。
そこには、サーカスバルーンみたいなものや、遊園地によくある。ジェットコースターや、観覧車が、あった。
(日)「これは、いったい・・・・」
鳳達は、びっくりしていた。
(?)「鳳!日吉!」
(鳳)「向日さん!これは、いったい?」
(向)「実はさ、俺たちの前に出てきたのが・・・」
(宍)「立っていた。猫だったんだ」
(日)「宍戸さん・・・」
(向)「その猫が、かかってくるのかと思ったら、いきなり走りだして、その猫を追いかけて、辿りついた場所がここだったんだぜぇ!」
(日)「へ~、」
(跡)「全然帰ってこないと、思ったらこれだからな・・・」
(忍)「まったくや、世話の掛かる奴らやで」
鳳は、びっくりしたけど、こっちのびっくりしたことも話した。
(鳳)「そうだ!皆さん!びっくりなことに、日吉が!記憶を取り戻したんですよ!」
みんなは、びっくりして、日吉の周りに駆け回った。
(向)「まぢか!鳳!」
(日)「向日さん、宍戸さん、跡部さん、忍足さん、ただいまです」
(宍)「・・・・日吉!」
(向)「良かった!日吉!」
向日は、泣きながら、日吉に抱きついた。
(跡)「何は、ともあれ、よかったぜ!」
(忍)「日吉、奥に行ってみんなで楽も!」
(日)「はい!忍足さん!」
日吉は、みんなに付いていった。たくさん遊んだ。
その時、日吉の前に一匹の猫が現れた。
(日)「猫・・・」
(向)「ここまで、連れてきてくれたのは、その猫だぜ!」
(宍)「しかもその猫は、しゃべれるから驚きだぜ!」
日吉は、どこかで見たことのある猫・・・・と、思っているときに、猫がしゃべってきた。
(猫)「あの時は、ありがとうございました。あなたのおかげで助かりました」
(日)「あの時って・・・」
日吉は、思い出した。そう、この猫は、あの時助けた猫だった。
(日)「けがは、ないのか?」
(猫)「はい、あなたが、あの時助けてくれていなかったら、死んでいました。本当にありがとうございます!」
(日)「無事ならそれでいい。」
(向)「なんだよ?日吉、その猫と知り合い?」
(日)「はい・・・」
(猫)「そうだ!あなたのために特別なものも用意しているんですよ!」
(日)「特別?」
日吉の目の前に現れたのは、いろんな動物のサーカスだった。
(日)「すごい・・・・!」