自分の心
兵太夫は部屋を出た。
その時、団蔵があることに気がついた。
(団)「っ!法師様!風穴に傷が付いたら!もう、治らないのか!寿命が短くなるのか?」
(法)「まあ、なるだろうな・・・・」
(団)「庄ちゃん!金吾!伊助!どうしよう!兵ちゃんが死んじゃう!」
(庄)「どういうこと?団蔵・・・」
(団)「実は・・・この間の花の事件で、花の妖怪を吸ったときに、妖怪のとげで、兵太夫の風穴に傷がついたんだ・・・」
(金)「えっ・・・・嘘だろう・・・・」
(伊)「そんな・・・・兵太夫・・・・」
(庄)「・・・・・兵太夫・・・なんで、黙って・・・」
(団)「たぶん・・・・・みんなに迷惑をかけたくないんだと思う・・・」
(庄)「兵太夫を探そう!これ以上、風穴を使うと危険だ!」
四人は、手分けして、探すことにした。
二人一組になった
金吾と庄左ヱ門・・・・
(金)「兵太夫!どこだ!」
(庄)「金吾、見つかった?」
(金)「いや、全然・・・・においもしないし・・・・・此処には、いないのかも・・・」
(庄)「じゃあ、もっと違う場所探してみようか・・・」
(金)「ああ、」
団蔵と伊助・・・・
(団)「お――――!きらら・・・便利だな!」
(伊)「でしょ。戦いのときも使えるし!いい奴なんだ!」
(団)「それにしても・・・兵太夫いないね~」
(伊)「うん、結構飛んだと思うんだけど・・・・きらら、兵太夫の匂いはしない?」
きららは、首を横に振った。
(伊)「そうか・・・いったいどこに行ったんだろう・・・」
(団)「あっちの森のほう探してみようぜ・・・」
きららは、森のほうに向かった。
そのころ、兵太夫は、
(兵)「この、呪いを解くには、早く奈落を倒せば・・・・早く出て来い!奈落!俺が相手をしてやる!」
とっ・・・その前に、奈落が現れた。
(兵)「出たな!奈落!覚悟!」
(奈)「ふっ・・・・いいだろう・・・・」
(兵)「風穴!」
(奈)「なっ!いきなり風穴だと!」
(兵)「ああ、さっさと吸い込まれろ!」
そのころ、金吾と庄左ヱ門は・・・・
(金)「っ!」
(庄)「金吾・・・・?」
(金)「奈落のにおいがする・・・・あと、かすかだけど・・・兵太夫のにおいも・・・・」
(庄)「えっ!やっぱり兵太夫は、一人で死のうと!」
(金)「たぶんそうだ・・・早く行こう!」
金吾達は、においのほうに、向かった。
そのころ、伊助と団蔵・・・
(伊)「きらら?どうした」
きららが、いきなり方向をかえた。
(団)「きっと・・・においがしたんだ!兵太夫の!俺の鼻にもビンビンする。あと・・・・」
(伊)「あと・・・?」
(団)「奈落のにおいも・・・・」
(伊)「っ!急げ!きらら!」
きららは、スピードを上げた。
そのころ、兵太夫は・・・
(兵)「くっ!なんだ!この煙!」
(奈)「ふふ・・・苦しかろう・・・それは、毒だ・・・」
(兵)「ど・・・毒!」
(奈)「おっと、そういえばお前の風穴傷が付いているんだったな・・・しかしこのまま続けるとお前は、自分自身で風穴に吸われるぞ・・・」
(兵)「いいさ、命がけでお前を吸ってやる!」
そのとき・・・・
(金)「兵太夫!」
(庄)「やめろ!兵太夫!」
(兵)「金吾・・・・庄左ヱ門・・・・ダメだ!来ちゃだめだ!風穴に巻き込まれる!」
(金)「っ!奈落!やめろ!風の傷!」
金吾は奈落に向かって、風の傷を出した。
奈落は体制を崩してしまった。
(奈)「しまっ!」
(伊)「平遺骨!」
(奈)「くっ!」
まだ、吸っていた。兵太夫の目と口から血が出てきた
(兵)「ぐはっ!」
(団)「兵太夫!やめろ!死んでしまう!」
(金)「兵太夫!」
(兵)「もう、終わりだ!奈落」
(奈)「私を吸う前に気様が死ぬ!」
その時、風穴に吸い込まれないように、庄左ヱ門が兵太夫の手をつかんで、風穴を止めた。
兵太夫はすぐに倒れた。
意識を失った。
(奈)「ははは、残念だったな!今、お前が止めなれば、俺は吸われていただろうに!」
(庄)「うるさい・・・どうせ一緒に、兵太夫も死んだだろう!」
(奈)「まあ、そうだろうな・・・」
(庄)「ほざけ!」
庄左ヱ門は矢を放った。
(奈)「巫女の矢か・・・・」
(庄)「今は、さっさと、去れ!」
(奈)「まあ、仕方無いな・・・」
奈落は消えて行った。
(庄)「兵太夫!大丈夫!」
庄左ヱ門はすぐに、兵太夫の所に向かった。
(団)「傷が・・・・」
(伊)「きっと。これは、そのまましても治らない傷だと思う・・・」
(金)「ずっと、毒を吸い込んでいた・・・・からな・・・・」
(庄)「浄化してみよう・・・」
庄左ヱ門は、兵太夫の所に、手を近づけて、光を放った。
そして、少したって、兵太夫が目を覚ました。
(兵)「・・・・み・・・みんな・・?」
(団)「兵太夫!よかった」
(伊)「兵太夫!」
(金)「まったく・・・心配かけさせて!」
(庄)「良かったね。兵太夫!」
(兵)「ああ、ありがとう!」
そして、また旅を続けた。
(団)「・・・・・・・は~」
(庄)「団蔵・・・?どうしたの?」
(団)「庄ちゃん・・・・何でもないよ。ちょっと、ぼけ~っとしていただけ!気にしないで!」
(庄)「じゃあ、何?あのため息は・・・」
(団)「いや、それは!その・・・・・」
(庄)「まあ、話したくないならいいけど・・・・」
(団)「ありがとう。庄ちゃん・・・・うん、ごめん、今は、話せない・・・」
(庄)「そう。・・・・・話せるときはいつでも話してね。・・・・向こうに行っているね。」
(団)「うん、」
庄左ヱ門は団蔵から、離れて行った。
(団)「・・・・・俺は弱い・・・・もっと強くなって、みんなに迷惑かけないようにいないと・・・・」
団蔵は、何回も狐火の練習をした。
その時・・・・・団蔵の前に、奈落が現れた・・・・
(団)「奈落!」
(奈)「気様の悩みは・・・・弱いか・・・その願い私が叶えてやろう・・・」
(団)「うるさい!俺は、俺で!強くなるんだ!」
(奈)「では、私が・・・・気様に死の地獄をお見舞いしてやろう!」
(団)「くっ!みん・・・・」
団蔵は、みんなを呼ぼうとしたが、やめてしまった・・・
(奈)「何をしている・・・早く呼べばいいだろう・・・・・」
(団)「なっ・・・・・」
(奈)「だが・・・・呼んだ時点で貴様は、弱虫だ・・・・」
(団)「くそ!気様なんか!俺一人で!狐火!」
団蔵は火を出した・・・・・
(奈)「この程度の力・・・・効かぬわ!」
奈落は、火を弾き飛ばした・・・・そして、その火を団蔵に跳ね返した
(団)「わっ!」
(奈)「はは!これでも・・・・・まだ、仲間を呼ばぬか!」
(団)「言っただろう・・・・お前は!俺一人で!倒すと!」
団蔵は、いろんな、攻撃で奈落に立ち向かったが・・・・まったく効いていなかった。
それに比べて、たくさんの攻撃を受けたのは団蔵だった・・・・・
(奈)「まだ、来るか・・・・死ぬぞ・・・」
(団)「お前なんか・・・・お前・・・・」
(奈)「ふっ・・・・いいだろう!最後だ!」
奈落が大きく手を上に上げて、大きな渦が団蔵に襲いかかった・・・
(団)「みんな・・・・・・ごめん・・・・」
そのとき