俺の心は何色?
いきなり木更津さんが光りだした。その時、悪魔の手塚さんたちは、みんな倒れた。
(菊)「ここは・・・・・」
(向)「菊丸!」
菊丸さんの後ろには、黒い羽根・・・ではなく、白い羽があった。
(菊)「向日・・・いったいどうなって、俺・・・・手塚たちに悪魔にされて」
(日)「菊丸さんは、もともと天国に住んでいたんですか?」
(菊)「覚えてない・・・・木更津が出した。光を見ていたら中の何かがぬけて」
(淳)「きっと、菊丸さんには、悪の心もあったけど・・・・良い心もあったということでは、ないですか?」
俺は、菊丸さんが、天使だったことよりもびっくりしたことに気がついた。そう。木更津さんの力だ。上レベルの手塚さんたちを一発で、倒した力だ。たぶん跡部さんたちもそう。思っているのだろう。
俺達は、菊丸さんも一緒に連れて行くことにした。
(跡)「もうすぐ六角だ・・・」
(淳)「亮・・・・・」
(向)「木更津!」
(淳)「向日・・・・・・」
(向)「大丈夫!笑顔だよ!笑顔!」
(淳)「向日・・・・ありがとう・・・」
木更津さんは、どんどん笑顔になった。向日さんは時々人を安心させる力を持っているらしい。でも、向日さんがつかっているのは、力でも魔法でもない・・言葉というものだ。そんな向日さんは誰もがすごいと思っている。
そして俺達は六角についた。
(?)「おっ?誰だ?」
(?)「こいつら氷帝の奴らじゃない?」
そこに現れたのは、六角の黒羽さんと佐伯さんだった。とても強い悪魔だ。
(淳)「サエ、バネさん・・・」
(黒)「淳!」
(佐)「淳!」
(跡)「まて!お前らは悪魔だろ!こいつに近づくな!」
(佐)「いくら悪魔でも、淳には手を出さないよ・・・・」
(跡)「そうか・・・・」
(向)「なあ、なあ、木更津の兄貴知らねえ?」
(黒)「亮の事か?」
(向)「うん!」
(佐)「こっちにいるよ。」
(向)「だって!よかったな!木更津!」
(淳)「うん、ありがとう!向日!」
(日)「・・・・・・・」
(向)「どうした?日吉・・・」
(日)「いや、何でもありません。」
本当は、気づいたことがあったのだ。さっきの佐伯さんの言葉「淳には手を出さないよ」の言葉の「には」が俺は、どうしても気になっていたのだ。
(日)「やっぱり向日さん、ちょっといいですか?」
俺は向日さんに今の事を言ってみた。
(向)「わかった。じゃあ、確かめてみようぜ。」
俺達は、作戦を立てた。
(日)「あの~、佐伯さん・・・・トイレどこですか?」
(佐)「トイレ・・・・部屋を出てすぐ右だよ。」
(日)「ありがとうございます。」
俺は、廊下に出て、右に向かった。
(跡)「あいつ一人で大丈夫か・・・?」
(向)「大丈夫だって!おい、佐伯!木更津兄は、まだ?」
(佐)「黒羽が来ないな~。ちょっと待っていてね」
(向)「おう」
佐伯さんは部屋を出た。それを確認した向日さんはすぐに行動に動いた。このことは、跡部さんには、言わなかった。
(向)「跡部、俺もトイレに行って来る」
(跡)「まて!お前一人じゃあ危険だ。日吉も戻ってこないし、俺も行く」
(向)「わかった。お前にも手伝ってもらう。」
(跡)「あ~ん?」
向日さんは跡部さんに話した。
(跡)「わかった。だとしたら、早く行こう。」
(向)「おう」
(淳)「あの・・・・僕は・・・・?」
(向)「一緒に来るか?」
(淳)「・・・・・・はい!」
(向)「よし!」
向日さん達は部屋を出て、右に行った。
そのころ俺は、
(日)「くそ!放せ!」
(佐)「いやだね。君は今から悪魔になるんだ。」
(日)「ふっ!それは、どうかな・・・」
(黒)「おいおい、この状況で何言っているんだよ」
(日)「俺は絶対にあきらめない・・・・」
(?)「早く諦めればいいのに・・・・クスクス」
(日)「あなたも、ここにいたとは、木更津亮さん・・・・」
(亮)「だって俺は、悪魔だもん・・・・天使を刈るのは当然だろう」
そのとき、後ろで攻撃を構えていた。向日と跡部がいた。その後ろには、木更津淳がいた。だが淳は、泣いていた。
(向)「淳を連れてくるのは間違いだったか?」
(跡)「すまねえ、木更津、」
(淳)「大丈夫・・・・向日達のせいでは、ないから・・・俺がここに来たいって言ったせいだから・・・」
(亮)「淳・・・今・・・の・・・」
(淳)「亮・・・・・やっぱり悪魔になっちゃったんだね。・・・・もうぼくたちは、敵同士なんだね・・・・・」
(亮)「ちがう・・・・淳!」
(淳)「何が違うのさ!・・・・・・今聞いたのは、嘘じゃないもん・・・・僕はずっと、悪魔になったと聞いても亮の事を思っていたのに、・・・・亮は、僕の事なんか忘れちゃったから今の事をいえたの!それとも僕の事も捕まえる気なの!・・・・・」
(亮)「淳・・・・・・・ごめ」
(淳)「もういい!亮なんか!双子でも!お兄ちゃんでもない!ただの敵だ!向日!」
(向)「なんだ?」
(淳)「ワープ・・・・お願い・・・」
(向)「いいのか?」
(淳)「はい・・・・・・」
(向)「日吉!」
(日)「・・・・・・は・・・はい・・・・」
俺は、木更津さんの顔を見ながらも、まず自分が捕まっているから、向日さんの所までワープした。
(佐)「しまった!」
そして、俺は、向日さんたちと一緒に氷帝天国にワープをした。
(亮)「淳・・・・淳!」
(佐)「亮・・・・・」
(黒)「一度言ったことは消えてくれないんだよ・・・・・・特に心は・・・」
(亮)「・・・・・・・・ちょっと・・・・ごめん・・・」
(佐)「亮・・・!」
(黒)「一人にしてやろうぜ・・・」
(佐)「ああ・・・」
そして、俺達は氷帝天国に帰ってきた。
そこには鳳と宍戸がいた。
(鳳)「みなさん!大丈夫ですか?」
(宍)「おいおい、木更津泣いている・・・どうしたんだよ・・」
(向)「宍戸・・・鳳・・・・」
(跡)「おい、日吉、木更津をお前の部屋に連れて行ってやれ」
(日)「はい・・・木更津さん。立てますか?」
(淳)「うん・・・」
(日)「行きましょう・・・」
俺達は部屋を出た。
(宍)「おい、何があったんだよ」
(向)「それが・・・」
向日さんは、今まであった事を話した。
(鳳)「木更津さん・・・かわいそう・・・」
(宍)「それは、災難だったな・・・・」
(跡)「ああ、」
そして、俺達は、部屋についた。俺の部屋だ
(日)「木更津さん・・・今日はここに寝てください・・・」
(淳)「ごめんね。日吉・・・」
(日)「気になさらないでください・・」
(淳)「うっ・・・う・・・」
木更津さんは、泣いていた。いくら泣いても、涙が止まらないみたいだった。俺はそんな木更津さんを見ていると、可愛そうに見えてきて、いつの間にか、俺の目からも涙が出てきた。
(淳)「日吉・・・・うっ・・・・・うっ・・・・」
(日)「すみません・・・・木更津さんを見ていると、昔の事を思い出してしまって」
(淳)「昔って・・・?」