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風丸受けまとめ

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*ヒロ→風


「いっくん」
ふと思い付いた言葉を口に出して言ってみた。すると、風丸くんは大きな目をさらに大きくさせて、ぱちぱち、と瞼をしばたたかせた。
もしかして地雷だったのかな?と不安に思った矢先、その目がふっと優しく和らいだ。
「懐かしいなー、それ。小学生の時そう呼ばれてたよ。」
中学校は同じ小学校のやつ少ないからなあ。と何かを懐かしむように語る風丸くん。
「へー、じゃあこう呼ぶ人はもう居ないの?」
「ああ、居ないな。」
「一人も?」
「少なくとも中学には居ないぞ?」
「そっか…」
これは良い情報だ。
一人頷く僕を不思議に思ってか、風丸くんが首を傾げて目で尋ねる。それに笑顔で応え、ずずいと二人の距離を縮める。
「じゃあ僕これからはいっくんって呼ぼうかな?」
「別に良いけど、大丈夫か?慣れてる言い方の方が良くないか?」
サッカーする時とかすぐ反応できないかも、と難しい顔をする風丸くん。
「じゃあ二人きりの時に呼ぶ。」
「へ?なんで?」
「なんでも!」
有無を言わさず宣言してから笑顔を向ければ、風丸くんもそれ以上はつっこんでこなかった。
ああ、ここまで言ってどうして気付かないんだろう!
でもそんな所も好きだなんて思う僕も大概だね。



作品名:風丸受けまとめ 作家名:はるた