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結界師 小さい良守と火黒 他

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■結界師? ぱられるー
「火黒」
「なんだ?」
「火黒ってさ、どれくらい強い?」
「…さあ」
「自分のことなのにわかんないの?」
「まあな。オレより強いやつなんて知らない」
「なんで?」
「だって、オレここにいるし」
「…意味わかんない」
「オレが生きてるってことは、負けたことがないってことだ。だから、オレはここにいる。ってことは今までやつらが弱かったってことだろ?」
「そっかー。じゃあ、一番強い?」
「多分な」

 嬉しそうな良守の顔に火黒は子供を抱き上げる。

「良守」
「なに?」
「お前は強いか?」
「烏森が力をくれれば強いよ?」
「それ以外は弱いってことか?」
「ううん。烏森がオレなの。だから、力はオレそのものなの」
 本当の正統後継者。
 けれど、知っているのは烏森自身と子供と妖だけ。
「火黒とオレだけが知ってるの。秘密だね」
「そうだな。オレはお前と出会えたのは幸運なのかね」
「わかんない。だけど、オレは火黒と一緒にいられるのは好きだからいい」
「…そうか」
 一ヶ月前、出会った子供。
 烏森の後継者と知ったのは子供が何かと何かと話しているのを聞いたことからはじまった。それがこんな形でいることになるとは。
「なあ」
「なに?」
「お前のこと。オレだけの呼び方決めていいか?」
「火黒だけの呼び方?}
「ああ」
「そけは特別ってこと?」
「そう、オレとお前だけの呼び方」
「うんっ。いいよ。火黒にならどんな呼ばれ方してもわかるもん」
「じゃあ『良』だ」
「よし? オレの名前の半分?」
「そう、だから、その読み方は俺以外は誰も呼ばせたらダメなんだぞ」
「うんっ。火黒だけの呼び方だね?」

 良守は火黒にぎゅっと抱きついた。

 2人だけの約束。