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結界師 小さい良守と火黒 他

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■結界師? 烏森
「かーぐろ」
「何? 良」
「一緒に烏森いこ?」
「いこって…。この時間だとまだいるんじゃないの?」
「にーちゃんと時音ちゃんたちは表だもん。オレがいくのは裏だから誰も知らないの」
「…良?」
 良守は火黒を立たせた。そして、左手で手を握る。
「空間と空間をつなぐ扉をひらけ。亜空間よ、前にあらわれよ」
 言葉とともに出てきたのは、黒い空間。
「いこ」
「ああ」
 少し戸惑いながら、良守に引っ張られて火黒はついていく。2人がいなくなった後は、その空間は閉じていた。

「かーらー」
 ついた場所は烏森の地。だが、いつもの場所とは番う。
「良、ここは」
「えーと、烏森の裏?」
「どういうことだ?」
「難しいこと、わかんないよ」
「後、烏って?」
「前、火黒いってたじゃない。烏森にあわせてって」
「そいうえば」
「だから、烏森にあわせてあげようかと思って」
「カラって」
「空って書いてからって読むの。からーどこー」
「おや、良守じゃないか。どうした?」

 声が全体に聞こえる。そこの空間に響くように。

「からー。出てきてよー」
「はいはい」
 言葉とともに火黒の後ろに出てきた。火黒は驚く。
「そんなに驚かなくてもいいじゃないか。火黒くん?」
「…お前が烏森」
「そう、私が烏森の空。良守の力そのもの」
 良守が嬉しそうに笑って空に抱きつく。
「空、久しぶりだ」
「そうだね。お前もそんなにちょくちょくこれないからね。子供っていうのは大変だ?」
「でも、空と合えるのは嬉しいよ?」
「私もお前と会えるのが一番嬉しい」
 仲がよい2人に火黒は少しおいてけぼりだ。
「さてと。火黒くん」
「火黒でいい」
「さっきの質問に答えようか」
「裏ってやつか?」
「ああ、ここは鏡のような空間さ。妖が出没しそれを退治する結界師たちのいる場所が表。私と良守がいる空間が裏。上をみてみな」
 いわれ、見てばそこには正守と時音が妖と戦っていた。
「…鏡か」
「そう、ここは私の力で作っている。良守以外は知らない」
「秘密の場所なんだよねっ」
「そうだ」
 本来、正統後継者の良守の痣を消し、兄・正守にその痣をつけた張本人。良守の力となるものの中心。
「とりあえず、言っておくが」
「…ああ?」
「お前と私の存在を一緒にするなよ。私は私。良守の『力』の主となるものだ。人の姿をしていたとしても、私は純粋なる『力』。お前は、良守が何をいってもたとえ、人としていなくなったとしても側にいる存在だろう?」
「何を…言っている」
「オレはいつか良守の中へと消える。『力』とはそういうものだ、だが、お前は良守の側に隣に立っていられるものだ。だから、私と比べることから違っている」
「…」
「良守、よかったな。お前の言うとおりになって」
「うん。空が『一緒にいたいならつなぎつめろ』っていったから。火黒に『言葉』っていうので絡めたの。だから、火黒はオレのなの」
「…良、いつそんなことを」
「え、最初からっ。オレといるっていったときからもう絡めてたよ〜?」
 子供の言葉にただただ唖然とする。空はその姿に苦笑した。
「こいつは、無意識に力を発動するからな。どっちにしても良守のものなんだからいいんじゃないか?」
「…1つ聞いていいか?」
「なんなりと」
「何故、正統後継者を隠した?」
「そんなの決まってる。この子を傷つけたくないだけ」
「過保護じゃないのか?」
「まだ、早いんだ。この子がもう少し大きくならないと力自体が使えない。今は、無意識だから簡単に使っているけれど、意識して使ったとき『力』が暴走しかねない。それは避けたいんだ。力があるとわかれば、外の人間は良守を結界師として育て、そして妖との戦いに出す。そんな、『人』の勝手にさせてたまるものか。何も見えないままに殺してしまうやつらに」
 そのとき、火黒は怖いと思ってしまった

 烏森という存在が