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結界師 小さい良守と火黒 他

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■結界師? 烏森
「まあ、そんなに怖がらなくてもいい。君は良守のものだと決まったのだから。私は何もいわないよ」
「空は最初から火黒のこと気に入ってたもんねー」
「まあ」
「…なんだよ。それは」
「お前、良守に会う前からここによく来ていただろ? だから、知っていたんだ。その後に良守が気に入った妖がいるって聞いて笑ったもんだ」
「全部お見通しってか?」
「まあな。それに、私は…良守以外は知らないしいらない。それに君が入ったというだけだ。お前には良守の隣を歩いてもらう。この子が本当の道を選ぶまでは保護者で頼むよ」
「本当の道?」
「結界師としていくのか。この地の主として生きるのか。他の道を見つけるのか、それは良守が選ぶ。人に親に兄弟に決められてたまるものか。だから、後継の痣はあの兄に現させた」
 本当に良守が大切なのだと知る。
「…オレはいいんだ」
「お前は、良守が望んで、良守が決めた。だから、いいんだ。お前が無理やりだったらどうしてたかは知らないが」
「怖いねぇ…」
「かぐろー。からー。お話厭きたよ」
「そうだねー。そうだ良守。今日は力の使い方やってみうか」
「うん。やる」
「じゃあ、ターゲットは火黒ね」
「オレかよっ」
「火黒を結界の中に閉じ込めてごらん。そしたら、また新しいこと教えてあげる」
「うん」
「おいおいおいおい」
 火黒の言葉は無視らしい。
「かぐろー。いっくよー」
「待て、良。ちよっと待て」
「待たないー」

 という訳で追いかけっこが始まった。

「まあ、こんなんもんか」
 空は笑いながら二人を見た。
「良守が笑ってればいい」
 ただ、それだけ。他は知らない。
「さて…。上はどうしようかな」
 烏森の力を奪うために、来る妖。本来なら、消し去ることなんて簡単なのだけど。今はこの地を守る結界師のニ家が揃っているためそれも出来ない。
「面倒だなぁ…」
 すべての存在がうっとうしい。
「でも、良守りためか…」
 そう。すべては良守のためだけ。

「…さあ、お前たちはどうするんだろうね?」
 正守から時音からその印がなくなったとき、それが良守に出たとき。
「みさせてもらうよ。人というものを」

 そして、少しずつ動き始めた