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結界師 小さい良守と火黒 他

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■結界師? いつでも一緒
「かーぐろ」
「はいはい」

 ポンっと火黒に抱きつく良守。

 火黒は楽しそうに嬉しそうに抱き上げる。

「ねえー。良守」
「何? 時音ちゃん」
「火黒さんのこと大好きだね?」
「うん。だって、ずーと一緒にいてくれるもん」
「火黒さんも良守が大好きなんですね」
「そりゃ、オレの主だからねぇ」
「…いいなぁ」
「時音ちゃん?」
「…ん」
 様子がおかしい時音に良守は火黒の服を引っ張って下に降ろさせる。
 そして、近くに行った。
「時音ちゃん」
「…なんかね。私自信なくなっちゃったんだ」
「お仕事に…?」
 話を聞けば、正守と仕事をやっていていつも思うことがある。それは、正守との力の差。どうしても、埋めることの出来ない力。
「…わかってるの。私じゃ力不足だって。まだ力も安定しないし」
「時音ちゃん」
 良守はと時音の頭をいいこと撫でた。
「あのね? 時音ちゃんはすっごい力持ってるの」
「…私が?」
「そう、にーちゃんにもオレにもない力」
「…本当に?」
「うん。だから、泣かなくていいの。泣いたら、時音ちゃんダメなんだよ」
「でも」
「あのさ、俺がいうのもなんだけどさ」
「…はい」
「お前の力の質は良守たちとは違う。それを見つければお前は誰よりも強くなる」
「…本当ですか?」
 時音にはもう泣いてはいない。
「オレは良の前で嘘はつかない」
「ね? 火黒だってこういってるんだから」
「そうよね…。泣くなんて私には似合わないわよね」
 時音が立ち上がる。
「良守。ありがとうっ。私、頑張るね」
「うん。でも、たまには遊んでね?」
「絶対に。火黒さんもありがとうごさいました」
「いーえー。オレはお前さんのことは嫌いじゃないし。良が喜ぶんならいいんだよ」
「はい。それでいいです。今度、何かお菓子持ってきます」

 時音は笑って去っていった。

「火黒。だっこ」
「はいよ」
「時音ちゃん、笑っていたね」
「お前がすごいよ」
「そう? 」

 良守の言葉があの少女を立ち上がらせた。

 他のものでは絶対に出来ないこと。

「良」
「なに?」
「これからもずっと一緒だよな」
「うん。でも空もだよ?」
「ああ、それはもう納得したからいい」
 力の主。空。良守の力。
「空がいないと、お前がいなくなるのなら。空もいなきゃダメだってことは」
「空は家族なのー。大切なの。…空と火黒と一緒にいるの」
「ああ、そうだな」

 これからどうなっていくのかはわからない。

 正守の行動がどうなっていくのかもわからない。

 けれど
 
 火黒と良守はずっと一緒にいる。

 ただ

 それだけ