結界師 小さい良守と火黒 他
■偽りの中で
「…火黒」
「何? 良守」
「周りに人は?」
「いないよ」
「監視とかもなしか?」
「うん。なしだよ」
「そうか…なら、問題ないかな」
「今日も行くの?」
「ああ、貰った力だ。有効に使わないとな」
クスクス笑う良守に火黒も笑う。
出会ったときには、既に力を持っていた。
その力は膨大。
『烏森』からの力。
とうの昔に『力』の扱いは出来ていた。
けれど、それを周りには話したことはない。
唯一知るのは、隣にいる火黒のみ。
ここで出会って、ここで契約した妖
「さあ、行こうか」
「そうだね」
二人は闇の中に消えた。
作品名:結界師 小さい良守と火黒 他 作家名:とーすい