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遠野 真澄
遠野 真澄
novelistID. 10989
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A cielo che avvolge una nube

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「あら、お帰りなさい。 ツーちゃん、恭君。 もうすぐ、お夕飯よ? そうそう、ツーちゃんのお部屋に懐かしい人が来ているわよ? 先に、上がってもらったわ」
「・・・懐かしい・・・人? あ、母様。 牛柄の子ども見かけたら保護してあげて。 ちょっと、事情があるみたいだけど・・・・。 肝心のリボーンが相手しないし。 何より、危ないから」
「分かったわ。 リボーン君のお友達かしら」

エプロン姿の奈々は、愛娘と将来義息子となる雲雀に微笑みながら来客を告げる。
そんな母に対し、コテンと首を傾げたツナは雲雀の手を握りながら自室へ向かう途中、数日見かける幼児の姿を思い浮かべるのだった。
本来ならばすぐにでも保護者の元へ帰すべきなのだろうが、生憎ここは日本である。
リボーンの告げたファミリーの名はイタリアであるため、すぐには帰せないのだ。
後は、自身の直感に従うツナであった。

「懐かしい人って・・・ビアンキ!? いつこっちに・・・というか、リボーンを追いかけてきたんだね・・・・」
「久しぶりね、ツナ。 今度は貴女のカテキョするって聞いたから、様子見がてら会いに来たの。 リボーンと話し合った結果、貴女のボディガードするわ。 守られるほど弱くないのは知っているけど・・・今のままだと色々と面倒でしょう?」

自室の扉を開けた向こう側にいたのは・・・茶髪の美女であった。
ツナは3年前までイタリアに住んでいた。
その時は別の家庭教師をしていたリボーンであったが、ツナたちとは古い知り合いでもあった。
そのため、彼の愛人であるビアンキとも面識があった。
彼女の性格を正確に把握しているツナは、彼女が日本にいる理由を瞬時に理解し、苦笑いを浮かべた。
彼女は何事においても、【愛】を第一の信念で行動原理である。
現在その筆頭がリボーンで、ツナのことも気にっているため身内のように愛情深く可愛がられていたのだ。
もちろん、これがリボーンを巡る恋敵だった場合は逆に憎悪の対象であっただろうが、ツナは雲雀以外の異性に対してとても淡泊であった(実父に対しても)ため、まったくもってそういう心配はする必要がなかった。

「・・・二人は知らなかったと思うが、ビアンキは獄寺の異母姉だぞ。 ボディーガードつっても、家周辺と主にママンに対しての保険だな。 万が一のことを考えて、守りは多いに越したことはないからな」
「獄寺くんの!? ・・・まぁ、母様はあくまで一般人だから・・・あまり、危険な目には合ってほしくないな。 よろしくね、ビアンキ。 あ、分かっていると思うけど・・・この家ではキッチンには立ち入り禁止だからね。 どうしても・・・というなら、リボーンに渡すモノだけにしてね」

パチパチと瞬きをするツナに対し、リボーンは爆弾を投下した。
その言葉に、ツナだけでなく雲雀も驚いたように見開いたが、ジッとビアンキを見つめると納得とばかりに小さく頷く。
続くボディーガードという言葉に若干眉を顰めたものの、奈々に対する保険という言葉に考えるそぶりを見せた。
そんな彼の隣りでツナもまたリボーンの爆弾発言に驚きを見せたが雲雀と同じように納得し、ニッコリと微笑みながら了承した。
が、彼女の特異な才能を理解しているためにきっちりと釘を刺し、犠牲を最小限にすることを忘れなかった・・・・・・。


余談ではあるがツナたちが自室に向かったと同時刻、物音に気付いた奈々が愛娘の告げた幼児に該当したランボを発見し、ニコニコと微笑みながら愛娘の言葉通り保護するのだった・・・・・・。






――――― 初代『雷の守護者』の面影を持つ者。
まだ幼子であるため、相手の力量を図ることは不可能である。
そのため、敵わない相手に突っかかることも無謀ではあるができるのだが・・・。
しかしながら、《雷》の使命。
それは、“激しい一撃を秘めた雷電、雷電となるだけでなく、ファミリーへのダメージを一手に引き受け、消し去る避雷針”。
まさに、彼の体質がこの本質を体現しているのだった・・・・・・。