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遠野 真澄
遠野 真澄
novelistID. 10989
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A cielo che avvolge una nube

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その服装は並盛中の制服にも拘らず、舞い続けるその姿は、優雅であり凛とした美しさがあった。
その間にも導火線が短くなり、爆発寸前となったダイナマイトは次の瞬間、突然出現した竜巻に巻き込まれ、高く舞い上がった。
風が止み、竜巻が消え去った際に残ったのは積み上げられた大量のダイナマイトの傍で座り込んだ獄寺の姿があった。

「御見逸れしました! 貴女こそ、ボスの名に相応しい・・・・。 ?代目! この世の果てまで貴女に付いて往きます。
何なりと、お申し付けください!!」
「えぇ!?」

獄寺はそのまま土下座する勢いでツナに向かって頭を下げた。
そんな彼を見つめながら徐々に額の炎が消え、手元に持っていた扇子を纏っていた光も消えた。
先ほどとは打って変わった獄寺の様子に、若干引き気味のツナは驚いた声を上げる。

「負けた奴が、勝った奴の下に付くのがファミリーの掟だ」

空から降ってきたリボーンは軽やかに着地すると、平然とのたまった。

「・・・元々、俺は最初から?代目になろうだなんて、大それたことは考えていません。
ただ、貴女様が?代目ボスに相応しいか・・・試したかっただけです」
「獄寺くん・・・」

リボーンの言葉に苦笑いを見せた獄寺は、自身がなぜツナに対して攻撃したかを告白した。
そんな彼に対しツナは、どこにでもいる少女の表情で躊躇いがちに彼の名を呟いた。

「でも、俺は浅はかだった!! 貴女様は俺の想像を超えた人間だ。
貴女様にとって理不尽とも言える敵意を向けた俺を、こうして助けてくれた! 不肖獄寺隼人、貴女様にこの命預けます!!」

獄寺は感極まった表情を隠すことなく、先ほどとは180度違う表情で宣言する。
その顔は、「全力でツナを神と崇めます、崇拝します!」的なもので、ツナは困惑気な表情を浮かべると、深く溜息を吐くのだった・・・・・・。

「沢田って、すげーんだな!! 俺も仲間に加えてくれよッ」
「や、山本くん!?」
「テメー! ?代目に馴れ馴れしく触れんじゃねー!」

今までのことを一部始終見ていた山本は、ニカッと笑みを浮かべながらツナの背中を軽く叩く。
そんな彼の能天気な表情に苦笑いを浮かべたツナだが、獄寺はそんな気易い山本の態度が気に入らないらしく、ギッと睨みつけるのだった・・・・・・。






――――― 初代『嵐の守護者』の直系である血筋を持つ者。
彼もまた、自身の決めた絶対者に対する熱い忠誠心を持つ。
《嵐》の使命。
それは、“荒々しく吹き荒れる疾風。常に攻撃の核となり、休むことのない怒涛の嵐”。
彼には十分、この素質が備わっているのだった・・・・・・。