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帝人神様!!折原臨也の場合

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「そういえば『駆け魂』の感知の仕方って話しましたっけ?」
「ないない。どうやって折原臨也の中にいるって分かったの? 私は超直感か第七感に目覚めたのかなって」
「え、っと? 『駆け魂』が憑依した人が近づくとこのケータイがどろんどろんと鳴ります」
「死神代行の方だったんすね」
「え? まあ、今のところは反応がないので――」
 帝人がそういった瞬間、液晶は輝きどろんどろんと音がした。
「グッドタイミング! こうでなくっちゃ」
「これは、めくりの演出っすか」
「待て次号?」
「いや、いやいやいや、誰が駆け魂持ちか判明してから引きっすよ」
「さあて、次回のお相手は――」
 自分達の首が文字通りかかっているというのに茶化したような狩沢と遊馬崎。
「え?」
「ん?」
「あぁ」
 三者三様に声を上げる。
 三人の視線の先に折原臨也。
 帝人は目を見開いて固まる。
「なんで?」
「イザイザ心に隙間があり過ぎるんじゃないの? それとも美形認定されてるから『駆け魂』に好かれでもしてる?」
「いやー、これはテンドンなんじゃないっすか? 一度あることは二度ある、二度あることは三度ある」
「笑えませんから」
 帝人の携帯電話が駆け魂探査機として示すのは道路の向こう側を歩いてる折原臨也だった。一度ちゃんと『駆け魂』を出した人間。
(ちゃんと捕まえた『駆け魂』は地獄に送った。心に隙間がまた空いた? 僕のやり方が悪かった?)
 信じられずに頭を抱える帝人を狩沢は押す。
「先手必勝。今日の内、今の内、さぁレツゴー!」
 臨也はどうやら信号を渡って帝人達側に来るようだ。緊張はするものの『駆け魂』が育ってしまっては問題ある。早いに越したことはないのだ。恥ずかしがる場合でもない。
 信号を渡りきった臨也を呼び止める。
 少し驚いた顔をしながら「久しぶり」と微笑まれて臨也の中に自分との記憶は何もないのだと実感する。
「好きです。付き合ってください!」
 噛むことも、どもることもなく言い切れたことに帝人は安心する。二回目なのだからそうでないと困る。
「新手の遊び? 学校で流行ってるの?」
 少し馬鹿にしたような臨也の言い方に帝人は目を見開く。
「本気で言ってるの?」
 伺うような臨也に帝人はどう対応すればいいのか分からない。この前と反応が違い過ぎる。眉を寄せて臨也に見下ろされると居た堪れなくて走り出してしまいそうになる。
(逃げよう。それで狩沢さんに対策を立ててもらおう)
 何も思いつかない帝人は人任せにして結局走り出す。
 少しもしない内に臨也に捕まえられた。
「どうして追いかけてくるんですか」
「何で逃げるの? 自分で告白しておいて返事も聞かないで、質問にも答えないで」
 不機嫌そうな臨也に帝人は言葉を飲み込む。
「遊びじゃないです。遊びでこんなことできません」
「そう言えばいいじゃん。何で逃げた?」
 わずかに雰囲気を和らげて臨也は帝人を見る。
「は、恥ずかしいじゃないですかっ!」