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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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 いきなりやって来て、イライラした声で、
怒鳴り散らしたのは、シグナムだった。

 赤まどかを倒したシグナムは、
因果の糸に、悪戦苦闘しているほむら達が
気になって飛んで来たのである。

「う! え、ええと、あのー、どちら様?!」

 いきなり、怒鳴られて、びびるリナだったが、
取り合えず、相手の素性を確認する。

「私は、時空管理局のシグナム一等空尉だっ!!

 そんな事より、貴様達は、まどか軍団への
対応の為に、サリーどのに召喚された口だろう。
 
 とっとと、責任を果たさぬかっ!」

 問答する前にやるべき事をしない相手に、
シグナムは、苛立つ。

「果たさぬかっ、て言われてもねえ」
 納得のいかないリナ。

「そうよ、半額にしてもらうまで、
援護のお仕事は、保留させてもらうわ!!」
 ここだけリナに、同意するナーガ。

「いや、だから三割だって、
さっきから、言ってるでしょうがっ!!」
 主張を変えようとしないリナ。

「一体何の話をしている?」

「いやー、あの、実は、…………」

 シグナムに、事情を説明するリナとナーガ。

 話を聞いている内に、段々と、
シグナムの表情が険しくなっていく。

「ほほう。

 では、何か?

 この、多くの人の命がかかっている、
戦いの大事な局面において、借金の割合について、
もめている、と、そう言う事なのか?

 まして、1人は、かつて魔族と戦い、
『デモン・スレイヤーズ』の称号を持つに至った勇者
ともあろう者がっ!!」

 そう言うシグナムは、努めて冷静さを
装っていたが、こめかみの辺りがピクピクと痙攣し、
その全身から怒りの赤いオーラが立ち昇っていた。

「い、いや、そのだって、
納得できないモノは、承諾できないから。

 その称号だって、あたしは、ただ、
魔族に自分の命を狙われたり、
仲間が危険な状況になったから、
必死に戦っただけで、そのー。

 勇者の称号持ってても、お金にならんし」

 シグナムの、怒りに気圧されながらも、
リナは、正直な心情を吐露する。

「そうよ、そうよ!」

 何か、怒っているシグナムが、怖いので、
リナの後ろに隠れているナーガ。

「リナは、三割なら承諾、――なのだな。

 ならば、それで話をまとめろっ!

 いいな!!」
 勝手に、結論を出すシグナム。

「え――――!!!」
 抗議の声を上げるナーガ。

「もし、これ以上もめるつもりなら、
 ……貴様ら自身を、
 半分か、三割引き、にしてやろう」
 妙な事を言い出すシグナム。

「は?!」

「えっと、それは、どう言う意味でしょうか?」

 ナーガと、リナが、2人仲良く、
首を傾げる。

 鞘から、スラリと、レヴァンティンを抜くシグナム。

「だから、私が、この魔剣で、
貴様ら自身を、半分か、三割に分割してやろうと言うのだ!

 分割するのは、身長か、体重か、
好きな方を、選べっ!!!」

 シグナムの目は完全に『マジ』だった。

「めめ、滅相も無いっ!!

 三割で、けけけけけけ、結構ですぅ――!!!」

 血相を変えて、いきなり、承諾するナーガ。

「あ、あああああ、あたしは、元々、
三割で、OKしてたし、もちろん、
異論はございませんともっ!!」
 
 青い顔で、縦にぶんぶん首を振るリナ。

「シグナム! ちょっと」
 話に割り込むフェイト。

「テスタロッサか? なんだ? 
もう、話をまとめさせたところだが」
 シグナムは、少々不快な顔をした。

 だが、こう言う話は執務官であるフェイトの方が適任だ。

 しぶしぶ、後をフェイトに任せるシグナム。

「あのですね、私は時空管理局の執務官ですので、
少しは融通が利きます。

 後で、あなた達の、協力に対して、
報奨金を出してもらえるよう、管理局本局に
要請を出す事も出来ますから」
 リナ達に、助け舟を出すフェイト。

「ええっ!」

「ほ、報奨金っ?!」

 俄然、リナと、ナーガの目の色が変わる。

 もう一度言います。

 こう言う大人になっちゃ、いけません!!

「だ、だけど、あたし達の世界と、
こっちの世界は、交流がないでしょ!

 こっちの世界のお金をもらってもー」
 リナが大事な事実を思い出す。

「そ、そうかっ!

 そう言う事だと、やる気が、萎えるわねー」

 ナーガのやる気メーターが、ガックンと、下がる、下がる。

 再度、言います。

 こう言う大人になっちゃ、いけませんよ!

「それは、大丈夫です。
 あなた達の世界でも、『金』(きん)は、
貨幣価値のある物質のはず。

 出てきた報奨金を全て、『金』に換金してから、
お渡し、します。

 それで、どうでしょうか?」

 さすがは、執務官である、――
 異世界人との、交渉術に長けているフェイトだった。

「『金』で、もらえるっ!

 それなら、全然OKよ!

 異論はないわ!

 でも、ナーガ、三割だからね」
 リナは、フェイトには承諾しながらも、
ナーガに釘を刺す事は、忘れなかった。

「いいわ! 『金』で、報奨金を、
もらえたら、あなたへの借金を返しても、
たっぷり残るでしょうから」
 ナーガも承諾したようだ。

「良いのか、テスタロッサ?

 あんな事を約束してしまって」
 シグナムが、フェイトに質問した。

「いいんですよ。

 命かけても、報酬無し、
では、納得出来ない人達もいますから」
 フェイトは、色んな人物を見て、
ある意味悟っているようだ。

 それが人の世の真実である。

 正義だけ、じゃ、腹の足しにはならぬ、とは、
良く言ったものだ。

 ――報奨金がもらえたら、どう使おうか、とか、
色々と考えだしたリナと、ナーガ。

「うふふふふっ。
 報奨金もらって国に帰ったら、
何買おうかなっ?

 そうだ! 久しぶりに、
全世界うまい物さがしてグルメの旅も、
いいかも、しんない!

 ふふっ!

 うぇへへへへへへっ!!」

 ごちそうを、頭の中に思い浮かべ、
よだれをたらし始める、
だらしない顔のリナ。

「まったくあさましいわね、リナ!

 女のお金の使い道と言えば、
ひとつでしょう!

 それは、おしゃれ! いい服! 身だしなみっ!

 そう言えば、胸用の下着が、かなり
きつくなってきたから、
新しいのを買わないと!」

 その巨乳を『ぽよんぽよん』と、揺らしながら、
ナーガが言う。

「あんたは、あれだけ、でかかったのに、
また育ったんかい!!」

 ごちゃごちゃ言っているリナ達に、
最初とは打って変わって、急速冷蔵庫に勝てそうな、
とっても冷たい視線を送っているほむら達。

「あ、あれが、…………
 伝説の魔道士?!」
 信じられない、と言う顔のほむら。

「人間ああはなりたくねえな」
 そんな感想を漏らす杏子。

「それは同感ね」
 マミも杏子に賛成した。

「それじゃ改めて、行くわよ、ナーガ!!」

「OK、リナ!!」

 『お金』の問題も、解決したので、
戦いに集中するリナと、ナーガ。

「前にも言った気がするけど、
敵軍が、あたしに、接近しないよう、
援護してよね!」