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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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「ごめんねー。
 皆、疲れているのに手伝わせて。

 やっぱりー、試作品の耐圧力バリアーをフル稼働させたり、
奇襲攻撃しようと思って、拡散魔導砲を充填した状態で、
異星人の転送システムで、強制転移させたから、
艦のあちこちが、もう、みごとに、ぶっ壊れちゃって。

 あははははははははっ!」

 なんか、楽しそうに笑っているリンディ提督。

「いえ、このくらいは、手伝わせてください」

 せっせと、手際良く、作業しているほむら。

「まあ、艦内にお茶と、おいしいケーキを準備しているから、
後でゆっくり休んでね」

 ほむら達に、声をかけるリンディ。

「それは、楽しみです」

 どんなケーキなのか、今から期待しているマミ。

「疲れとる皆に、小さな朗報が2つあるで」

 はやてが、会話に割り込んだ。

「何でしょう?」

 尋ねるほむら。

「まず、最初の1つ。

 ほむらちゃん達を、拘束しようとした失礼な連中が
おったように、――時空管理局内には、魔法少女に
対する不信感があったんやけど、――
『伝説の3提督』と呼ばれる偉い人達が、それを
押さえ込んでくれて、今後は、魔法少女達との、
信頼関係の改善に尽力する、そうや」

 はやてが、管理局の状況を解説した。

「そうですか、――安心しました。

 せっかく、良い関係が作れたのに、
それが無くなってしまうのは、
残念な事ですから」

 ほむらが、はやてに、正直な気持ちを伝える。

「これからも、よろしく、――やな。

 それと、もう1つ。

 消滅していた人達や、破壊された惑星等が、
いきなり、元の状態に戻ったそうや」

「それは、――あの、まどか軍団の
リーダー格まどかが、言っていた通りに、
なったと言う事ですね。

 それも、喜ぶべき事です。

 やはり、本物のまどかは、
やさしい、まどかの、ままだった」

 ほむらは、友の顔を、思い浮かべる。

「でもよ、――ちょっと、待ってくれ。

 それなら、何で、このビクトリーの損傷は、
元に戻らねえんだ?」

 杏子が、疑問を提示する。

「うーん。

 これはね、私の、推測なんだけど、
ビクトリーの損傷は、――
まどか軍団の攻撃の結果ではなく、
ある意味、こっちの自爆、または、自業自得で、
『自分で壊した物』だから、元のまま、
なんじゃないのかな?」

 さっきから、修理作業の全体を指揮していた
高町なのはが、自分の考察を述べる。

「な、なのはちゃん!

 自業自得に、自爆は、ひどいなぁー!

 わっはっはっはっはぁ!」

 なんか、ハイテンションな、リンディ提督。

「そう言えば、どうして、リンディ提督は
先程から、変なテンションなんですか?」

 マミが、小声で、フェイトに質問する。

「ああ、あのですね、

 母さんのやった事は、――
結果はともかく、
実際は命令違反と言う事ですので、
――『伝説の3提督』が、局の上層部を
説得してくれたので、――

 ――厳罰には、なりませんでしたが、
3ヶ月の減俸処分と言う事になりまして。

 ついでに、次回のボーナス支給も無くなりました。

 母さんには、何か、買いたい物があったらしく、

 ――しばらくは、あんな調子でしょう」

 フェイトが、少々疲れた顔で説明した。
 今後、母親の、グチにつき合わされる事を
予感しているのだろう。

「な、何か、あたし達、すごく悪い事したような、
そんな気がするー」

 杏子が、バツの悪い顔になる。

「ほむら達は、ただ大切な友人を
助けようとした、だけでしょ。

 母さんも、覚悟はしていた筈だし。

 あまり、気に病まないでください」

 フェイトは、笑顔で、ほむら達にそう言う。

「今度、私達の世界の、おいしいケーキや、
お酒を差し入れるわ。

 何も無しじゃ、悪いもの」

 マミが、リンディへ謝罪する、
良い方法を思いつく。

 …………その時、ほむらは、
どこからか、――聞いた事のある、――
懐かしい声が聞こえた気がした。

「ほむらちゃーん。

 みんな、――――」

「?!…………こ、この声は?!」

 声を聞いて、驚くほむら。

「ま、まどか?!」

 杏子も、聞き耳を立てる。

「まさか?

 か、鹿目さん?!

 ど、どこ?」

 マミは、周囲の宇宙空間を見回した。

「こ、この魔力波動は、確かに、まどかよ!

 ど、どこから?!」

 必死に友の姿を探す、ほむら。

「どこや?!」
 広域・探査魔法を使うはやて。

「どっちから?」
 気配を探る、フェイト。

「まどか、どこ?!」

 相変わらず、見つけられず、
あせり始めた、ほむら。

「みんな!

 あそこ!

 あそこだよ!!」

 結局、『それ』を見つけたのは、
そこにいる者の中で、『空間把握能力』の一番高い、
高町なのはだった。

 なのはの指差す方向を、凝視するほむら。

「あれは?!」

 それは、美しい桜色の流星だった。

 ――ピンク色にも見える魔力光に、
包まれた、魔法少女の姿をした『鹿目 まどか』が、
ビクトリーを、目指して、直進してくる。

「まどかぁー!!」

 泣きながら、叫ぶほむら。

「まどか!」

 やはり大声で、叫ぶ杏子。

「鹿目さん!」

 マミも、声を上げる。

 みんなが、ビクトリーの甲板上に、立って、
まどかを、迎える態勢を取る。

「さやかちゃん、――リインさん、――サリーさん。

 私には、まだ、帰る場所があったよ。

 これって、幸せな事、だよね。

 …………………………

 すごく、うれしい、………………」

 まどかの目から、涙が、零れ落ちた。

 彼女の涙は、宇宙空間で、凍りつき、
星の光を反射して、『青い宝石』のように、
きらめきながら、宇宙を流れていく。

「私は、さやかちゃんとの、約束を、
絶対に忘れないよ。

 これから、進む未来に何があっても、
みんなと一緒なら、私は、負けたり、
絶望する事なんてしない!」

 まどかは、ゆっくりと、
ほむら達へ近づき、…………………………。