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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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「高性能な、立体映像を併用しているから、
余計に本物っぽく見えますね」

 ほむらが、遠くに見えている『海鳴市』の
町並みを眺めて、呟いた。

 皆が、そんな話をしていると、遠くから、
可憐な少女2人が、近づいてきた。

「あ、あれは!

 ヴィヴィオちゃーん!」

 まどかは、2人の少女のうち、1人には見覚えがあった。

「こんにちは、まどかさん!

 それに、皆さん、
ご卒業、おめでとうございます!」

 ヴィヴィオは、元気良く挨拶しながら、
まどか達4人に、花束を手渡す。

 その花束の半分は、ヴィヴィオと共にやって来た
彼女よりは、少し大人びた少女が、手に抱えていた。

 ヴィヴィオは、JS事件の際に、なのはが、保護した少女で、
今は、なのはの養子となって、名前も『高町ヴィヴィオ』と
なっている。

 そして、ヴィヴィオは、古代ベルカの聖王と呼ばれた、
人物のクローン(遺伝子コピー)体でもある。

 スカリエッティの犯罪の道具にされ、
生体兵器となって戦わされていた、ヴィヴィオを
なのはは、大苦戦の末に保護したのである。

 なのは、とは、血の繋がりの無い子供だが、
この2人は、今や、実の親子にも負けない深い愛情で、
結ばれていた。

 ヴィヴィオは、少し黄色の強い綺麗なロングの金髪、
そして右の目の瞳は、鮮やかな翠(グリーン)、
左目の瞳は美しい紅(ロート)のオッドアイ――
今は、動きやすいトレーナーを着ていた。

「紹介します。

 私の、親友で、格闘技の練習仲間の、――」

 ヴィヴィオが、もう1人の少女を促す。

「は、始めまして。

 アインハルト・ストラトスです」

 おずおずと、挨拶する少女。

 彼女は、ヴィヴィオより身長が若干高め、青紫色の虹彩
(こうさい:瞳の回りにある膜、日本人は通常褐色)異色、
薄い翠のロング・ヘアー。

 アインハルトも、ヴィヴィオと同じくトレーナー姿だった。

 このアインハルトは、――ヴィヴィオの遺伝子オリジナルである
オリヴィエ聖王女と恋仲であった――覇王イングヴァルトと
言う男性の純血統(直接の子孫)である。

 だが、今は、2人とも、――
 一生懸命生きているだけの、普通の子供達だった。

「今日は、魔導師の集団戦と言う形での、
模擬戦を見学するため、お邪魔致しました」

 『ペコリ』と、お辞儀するアインハルト。

「まったく、あいも変わらず、堅苦しい子やなあ。
 そんな形式ばらんと、楽にしておったらええねん」

 はやてが、苦笑する。

 その時、――

〔みゃあ――!〕

「みゃあ?」

 首を傾げる杏子。

 見ると、いつの間にか、アインハルトの肩に、
小さな生き物が、つかまっている。

〔にゃっ?〕

 その小動物は、――――

「ね、ね、ね!

 ねこ――――!

 ね、ネコだよ! ほむらちゃん!」

 思わず叫ぶまどか。

「ネコ! 確かにネコだわ、まどか!」

 ほむらも、なにやら、興奮しているようだ。

「あら、かわいい!」

 かわいい動物を見て、マミも顔が緩む。

「い、いや待て。

 こいつ、どうみても、猫って言うより」

 杏子が、言うように、その生き物は、体の模様からして、
猫は、猫でも、何か他の猫科の動物のようだった。

「ああ、この子は、『アスティオン』、――

 愛称は『ティオ』、――

 古代ベルカのシュトゥラ地方の、――雪豹の子供を、
イメージして造られた、――私のデバイスなんです。

 八神司令に、プレゼントしていただきました」

 アインハルトが、小さなパートナー『ティオ』の
説明をする。

〔みゃ――ん!!〕

 自分の事を説明されているのが、分かるのか、
挨拶するように鳴く『ティオ』。

 『ティオ』のかわいらしさに、大興奮する、
まどかと、ほむら。

「ミャーンって、言ったよ、ミャーンって!」

「ミャーンって、いったわね、まどか!」

〔みゃみゃ?〕

「ミャミャって、言ったよ、ミャミャって!」

「ミャミャって、いったわね、まどか!」

〔にゃおっ?〕

「ニャオッって、言ったよ、ニャオッって!」

「ニャオッって、いったわね、まどか!」

「また、2人のネコネコ・パニックが始まったわね」

 マミがため息をつく。

「ネ、ネコネコ・パニックだあ?」

 杏子は、マミに意味を尋ねる。

「鹿目さんも、暁美さんも、大のネコ好きでね。

 かわいいネコを見つけると、ご覧の通り、
しばらく、パニック状態になるのよ」

 マミが、状況を解説した。

「はあ」

 マミの説明に、同じくため息をつく杏子。

「確か、昔、2人が一緒に世話をしていた黒猫がいて、
その頃から、2人のネコ好きが、
始まったと、聞いているわ。

 なんて言う名前のネコだったかしら?

 確か、えーっと?」

 マミが、そこまで、話した時、――

「『エイミィ』!」

「そうそう! 確か『エイミー』って?

 ええっ?!」

 『エイミィ』!――と叫んだのは、
高町なのはだった。

 こちらに、歩いて来るのは、なのはの
知り合いの、女性らしい。

「なのはちゃん、はやてちゃん、久しぶり!

 元気だった?」

 エイミィ、と呼ばれた女性が挨拶する。

 彼女は、やや短めで茶色の髪の毛、やせ過ぎず、
太ってもいない理想的な体形、黄緑色のカジュアルな
軽装の衣服を着ている、なのは達よりは、
少し上の年齢の女性だった。

「うん! 今日はまた、どうして?」

 なのはが、エイミィに質問する。

「なのはちゃんや、はやてちゃんが、
こっちに来てるって聞いて、久しぶりに顔を見たくなって。

 それで、その子達が、例の?」

 エイミィが、なのはに尋ねる。

「そう、元『魔法少女』の女の子達、――」

「皆さん、始めまして。

 エイミィ・ハラオウン、と言います。

 なのはちゃんや、はやてちゃんとは、長い付き合いで、
ついでに、フェイトの兄=クロノ提督の妻です」

 自己紹介する、エイミィ。

「ええ?! あの、クロノ提督の、
お、奥さん?」

 マミの目が点になる。

「ほほー!
 なかなかの美人じゃねえか。
 あのクロノ提督も、隅に置けねえな?」

 杏子も、びっくりだ。

「あはは。
 そんなに、褒めても何も出ないわよ」

 笑いながら、少し照れているエイミィ。

 一方、――

 ティオは、いわゆる、
『猫が、顔を洗っているしぐさ』をしている。

 その、しぐさを見た、まどかは、
『もう、タマラン』状態だった。

〔みゃ?〕

「!!!

 八神司令――この子(ティオ)、私にもください!

 欲しいですー! 猫!

 ネーコー!! ね――こ――!!!」

 まどかが、ペットを欲しがる子供みたいに、
はやてに縋り付く。

「い、いや。

 欲しい、言われてもな、こう言うデバイスは、
完全に、一品モノやし。

 そないな事言われても、――」
 
 困っている、はやて。

 まどかと、はやての、そんな、様子を
高町なのはの、娘、ヴィヴィオは、
笑いながら、見ている。