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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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 そのヴィヴィオの、肩のあたりの空中に、
ウサギのヌイグルミにしか見えない物体が、
『ふよふよ〜』と浮いていた。

 これが、ヴィヴィオ専用の、インテリジェント
・デバイスのクリス、正式名称セイクリッド・
ハートである。

 クリスは、アインハルトのデバイス、ティオの方が、
皆の(まどか達の)人気を独占しているので
心なしか、寂しそうに、見える。

 もちろん、クリスは、本物のウサギでは無いので、
寂しくても、死ぬわけでは無かった。

(実際には、ウサギは、寂しいと死ぬ、と言うのは、
単なる迷信である。ウサギは、本来、単独行動を好む
習性を持つ動物なのだ)

 クリスは、自分の意志を、身振り手振り、などで、
表現する事が多いが、他の多くのデバイスとは
異なり、人の言葉を話す事は無い。

 元々、そう言う設計なのか、それとも、AI
(人工知能)が、成長すると、言語を習得出来るのか、
それは、まだ分からなかった。

 その時、――近づく人影が、――

「はあっ、はぁっ!

 み、皆さん、お、遅くなりましたっ!

 元、機動六課、フォワード4名、
高町なのは一等空尉の命により、
模擬戦参加の為、ただ今、
到着いたしましたっ!!」

 そう発言したのは、ティアナ・ランスター、
本局執務官だった。

 そして彼女の後から、走ってきたのは、――
 スバル・ナカジマ防災士長、
今は辺境自然保護隊に所属する、
エリオ・モンディアルとキャロ・ル・ルシエだった。

「よし!
 皆、そろったね!

 ――って、そんなに、慌てて走って、
来なくても、良かったのに。

 ああ、こんな息が、あがってたら。

 ――しょうがない、今から、
――7分後に、模擬戦を開始します!」

 なのはが、宣言する。

「と、言う事は、今来た、
元、機動六課メンバーが、――」

 そうそうたる、猛者達に、驚くほむら。

「あたしらの、相手って事だなっ!」

 全身に、闘志を漲らせる杏子。

◇ ◇ ◇ 

 きっちり7分後。

 練習場の中央に、なのはと、
8人の魔導師が、集合していた。

「ルールは、今話した通り。
 各人、相手のバリアーを抜かないように注意!

 それでは、全員バリアジャケット装着!」

 なのはが、全員に、指示を出した。

「いくよ! ラファエル! セ――ット・ア――ップ!」
〔イエス! マスター!〕

 まどかの、管理局の制服が弾け飛び、
一瞬、彼女の綺麗な裸身があらわになる。

 すぐに、衣服の破片は、光になり、
その光達は、変形して、新たな衣服へと、
姿を変えて、まどかの体を覆う。

 まどかの、バリアジャケットは、以前の
魔法少女服と、色もデザインも一緒だった。

 マリエル技術官の好意で、そう設定してくれたのだ。

 ラファエルは、魔法の弓矢タイプの武装に形態変化した。

「ウリエル! セット・アップ!」
〔イエッサー!〕

 ほむらの声に、反応するウリエル。

 ウリエルの会話パターンは、何故か、
フェイトのバルディッシュに酷似している。

 ほむらも、着ていた制服が、吹き飛び
彼女の素肌が見える。

 しかし、すぐに、バリアジャケットが、
装着されるので、彼女の裸体を見る事が
出来るのは、超人的に動体視力の良い者だけだ。

 ほむらの体は、ある意味、達人の鍛えた
日本刀にも似て、自然の創りあげた、
芸術品の輝きを放ち――見た者には、生命の
エロティシズムを感じさせる。

 彼女のバリアジャケットも、以前の
魔法少女服と同じ、白と黒を基調にした制服の
ような衣服だった。

 その左腕には、姿を変えたウリエルである
『菱形の盾』が装着されている。

 『菱形の盾』の中央には、ウリエルの
AIユニットである、菱形の、紫色の宝石が、
輝いていた。

「行くぜっ! ミカエル!」
〔ヘーイ! ボス!〕

 杏子が、ペンダントの形をした、自分のデバイスに
合図を送る。

 杏子の制服が弾け飛び、彼女のスレンダー・ボディが、
外気にさらされる。

 そして、杏子の体は、あっと言う間に、
以前の魔法少女服と同じ形態の、赤いバリアジャケットに
包まれた。

 その手には、真っ赤な、天使ミカエルの、炎の槍。

「行くわよ! ガブリエル!」
〔ガブガブッ!〕

 マミが、黄色いカチューシャ型のデバイスに
語りかけるが、返事がおかしい。

「なんで、あなたは、
いまだに、ガブガブしか、言わないの?

 ちゃんと、人の言葉をしゃべりなさいっ!」

〔ガブリ?! ガブゥ?!〕

「もう良いわ! 後で、マリエルさんに
見てもらうから!

 今は、――――

 セット・アーップ!」
〔ガブ!!〕

 制服が弾け飛び!
 4人の中では、一番みごとな
マミのバストがあらわに、なる。

 すぐに、衣服が光となり、――

 マミの体を、黄色を基調としたバリアジャケットが覆う。

 その手には、ガブリエルが変形した、マスケット銃型の
魔導ガンが握られていた。

 ティアナ達、元、機動六課メンバー、4人も、
バリアジャケット装着を終えている。

「それでは、――チーム戦形式――模擬戦、――
 スタート!!」

 なのはの、号令に、従い、
8人は、戦闘態勢に入った。

◇ ◇ ◇ 

「なのは!

 模擬戦は、もう開始してるの?!」

 練習場を目指して、走って来たのは、
フェイトだった。

「フェイトちゃん!

 うん! もう、始まってるよ!

 皆、良い動きしてる!」

 模擬戦用の、結界の外部から、――なのはの、指し示す、
その先を見たフェイトが見たモノは、――

「いくぜっ! 真・眩惑魔法ファントム・ストーム!!」
〔OK! ボス!〕

 9個の魔力光を核にして、9人の杏子が出現。

 そして、超音速で、エリオに向かって、
空中を、滑空していく9人の杏子!

 9人の杏子は、それぞれが、爆走しながら、
二重分身、三重分身! さらに、四重分身!!

 エリオを取り囲む、36人の杏子!!

「噛み砕けっ!

 龍のアギト!!

 ドラゴン・スクリュー・クラッシャ――――!!!」
〔ヘーイ! ボス!〕

 36人の杏子が、横向きの、巨大竜巻と化して、
エリオを飲み込んだ!!

「エリオ?!」

 フェイトが、息を呑む。

 激しい砂埃が、晴れると、そこには、………………

「くっ!!

 あたしの、本体を見破って、しかも、――
この攻撃を防ぎきるとは!

 やるじゃねえか?!

 さすがは、フェイトの教え子ってところだな!」

 杏子は、エリオの実力に驚きつつも、
彼を素直に褒めた。

 2人の持つ槍タイプのデバイスが、
ぶつかり合って、激しく火花を散らしていた。

 エリオのバリアジャケットは、基本的に、
管理局の制服に近いデザインで、その上に白い
大き目のマントにも見える上着を着ている。

 エリオは、2年前、杏子達を、支援に来た時より、
さらに身長が伸びて、立派な体格の『青年』に
なっていた。

 彼の体力・体術・魔法技術、どれをとっても、
凄腕の戦闘魔導師である。