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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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 ――エリオは、キャロと共に、フェイトの養子のような
立場である。そして、彼もまた、ある人間の
記憶転写型クローン(遺伝子コピー)であり、
その苦しみと心の痛みを一番理解出来たのは、
同じクローン体である、フェイトだったのだ。――

「杏子さんこそ!

 ボクをここまで、追い詰める事が出来たのは、
今までは、フェイトさんや、なのはさん達、
それにヴォルケンリッターと、
このチームぐらいのものですよ」

 押し合っている、2つの穂先で、
衝突する火炎と、電撃!

 ――エリオが、バックステップで、距離を取り、

「サンダー・ブレイド!」

 エリオが、槍型デバイス・ストラーダから、
撃ち出した、――金色の長剣型の魔力弾が、
電撃を伴なって、杏子をホーミング(自動追尾)する!

「おお?!」

 杏子の目が見開かれて、――

◇ ◇ ◇ 

 最初、8人の魔導師は、
一箇所に集まって、集団戦闘をしていた。

 だが、桜並木のあちこちで、戦ううちに、
一対一の戦いを、エリアの4ヵ所で行う形に
変化していったのだ。

 空飛ぶ竜、『フリードリヒ』に乗る、
キャロと、まどかは、空中戦を行っていた。

 キャロは、まどかと同じくらいの身長で、――
そのバリアジャケットは、やや薄めの紫色の上着に
白いスカート・薄いピンク色のマントと、とても、
かわいい女の子っぽいデザインだ。

 キャロは、地方の召喚部族の出身である。
 だが、あまりに強力過ぎる真竜召喚のチカラを
恐れた同族の手により、たった一人で旅に出され、
――各地を放浪の末に、管理局に保護された。

 しかし、彼女自身が、戦いに怯えていた事も有り、
竜のコントロールがうまく出来なかった為、
どの部隊からも、たらい回しにされた。

 そのキャロを暖かく迎えたのが、フェイトだったのだ。
 彼女は、エリオと同様に、フェイトの養子の立場になった。
 そのためエリオとは、兄妹のようなモノだが、
出会ったのは、機動六課入隊の時である。

「アンジェラ・アロー!
 ホーミング・レイン・シフト!」
〔ホーミング・アロー!〕

 まどかが、魔法の矢を発射する。

 その魔法の矢は、高高度で、分裂し、
無数の矢が、キャロと竜フリードに殺到した。

「ワイド・エリア・プロテクション!」

 キャロは、大型バリアを展開して、まどかの
攻撃を防ぎきる。

「フリード! ブラストレイ、――ファイヤー!!」

 キャロの魔力を受けて、――フリードの
口から吐かれた、加速された火炎砲が、まどかを襲う。

「くっ!」
〔ラウンド・シールド!〕
 ラファエルのサポートによって、
防御シールドを張るまどか。しかし、――

「きゃあああああ?!」

 大爆発が、まどかを、ぶっ飛ばし、――

◇ ◇ ◇

 マミの目と、ガブリエルのセンサーは、
確実に射程内の、ティアナの姿を捉えていた。

「最大火力!!

 アルティマ・シュ――――!!!」
〔ガブガブ!!〕
 
 マミの声に従って、10台の大型魔銃が
彼女の正面に、――さらに、マスケット銃が、
彼女の左右に80丁ずつ出現する。
 ――そして、

「落ちなさいっ!!」

 マミの叫びと共に、大小の魔銃が、連続射撃を始めた。

 15秒程で、射撃を停止するマミ。

「はあっ! はあっ! はあ!

 どう、これだけ、撃ち込めば、――――」

 息を整えながら、攻撃の成果を確認するマミ。

 大きなクレーターだらけの、桜並木。

 だが、――――

「そう、当たればね、――――」

 無傷で、背後から現れるティアナ。

「なっ?!」

「ファントムブレイザー!!」

 ティアナの銃型デバイスから、
撃ち出された、茜色の砲弾が、マミの体に直撃した。

「きゃああああああああっ?!」

 反動で、吹っ飛ばされ、桜の木に叩きつけられたマミ。

「ごめんね、――これが、あたしの得意技、
幻術魔法フェイク・シルエット」

 ティアナが、説明したが、――
すでに、巴マミには意識が、――なかった。

◇ ◇ ◇

「はあああっ!

 ストライク・ドライバ――――ッ!!」

「いやああああああああ――――っ!!」

 ―― ガッギィィィィィィ――――ンンッ!!! ――

 超高速で、跳んで来たスバル・ナカジマの、とび蹴りを、
真正面から、ミドルキック、で迎撃するほむら!

「こ、この人、強いっ?!」

 ほむらの格闘戦の強さに舌を巻く、スバル。

 スバルは、短い青紫の髪の毛と、グリーンの瞳で、
顔だけみると、元気の良い少年に見えなくもない。
 しかし、意外とバストは、大きいので
男性に間違えられる事は無かった。

 彼女のバリアジャケットは、ブルーのシャツに、短パンと、
セパレート・タイプの為、腹の部分は、大きく素肌が露出している。

 その上から白い短めの上着状のチョッキに、
白いスカートのついた腰のアーマーガードと、
格闘戦特化型のスバルに適した、
動きやすい形になっている。

 スバルは、その足には、AI(人工知能)内臓の
ローラースケート型デバイス、マッハキャリバーをはき、
右腕には母親の形見の、装着型アームド・デバイス、
リボルバーナックルを着けていた。

 スバル・ナカジマは、昔、臆病者で、消極的な女の子であった。
 ある日、彼女は姉とともに、管理局勤務の父親に会いに、
行った際、大規模な空港火災に巻き込まれ、
命を落としそうになったのだ。――その時、偶然出動していた高町なのはに、
救出されたスバルは、それ以来なのはに憧れて、魔導師の道に
進んだのである。

「で、でも、どうして?!

 事前のデータで確認すると、ほむらさんは、
どちらかと言うと射撃タイプなのに。

 なぜ、格闘戦に、こうまで、こだわる?」

 疑問を口にするスバル。

「管理局の魔導師になったからには、どっちみち、
質量兵器は、基本的には、使えない。

 さらに、言えば、私は、どんな条件でも、
勝てる強さを手に入れる必要が有る。

 この世界に帰って来たまどかを、守るために!」

 良く見ると、ほむらの足は、先の激突で、
傷だらけとなり、大量に出血していた。

 スバルは、戦闘機人(戦闘用サイボーグ)である。

 サイボーグの足を、人間であるほむらが、
まともに、蹴ったのだ。

 ほむらの足が、ただで、済む筈が無かった。

「以前の私は、射撃武器にたより、筋力も体力も弱かった。

 だから、私は、この4ヵ月間、自分の弱かった部分を
鍛えに鍛えた。

 いつだって、どこでだって、私の大切な、
まどかを、この手で守れるように!

 それが、出来なければ、私は、――認めた事になる。

 守ってもらってばかりで、――まどかに、
何もしてあげられなかった自分を!

 美樹さやかに負けた事を!」

 ほむらの全身から、異様な闘気が、立ち昇った。

「う?!」

 思わず、気圧されるスバル。

「スバル・ナカジマさん。

 あなたは、確かに、強い。

 だから、こそ、
一番の強者と思われる、あなたを、この私の手で、
倒すために、誘い込んだ」

 ほむらの、目が異様に光る!