二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

INDEX|76ページ/97ページ|

次のページ前のページ
 

 はやてが、頭をボリボリかきながら、
言いにくそうに、解説した。

「…………だけど、
それって、本当に、リインさんの、
計算ミスなんでしょうか?」

 マミが、眉間にしわを寄せて、何かを考える。

「んん?

 どう言うことや?」
 聞き返す、はやて。

「必要だから、そのチカラを
鹿目さんに、託した。

 そうは、思いませんか。

 たとえば、神様の半分のパワーが、
必要になる程の危機が、この
宇宙に迫っているとか、……」

 マミは、自分の懸念を話した。 

「それは、……絶対に、
単なる妄想であって欲しいわ」
 はやてが、正直な気持ちを言葉にする。

「もし、その通り、だとしても、
まどかちゃんが、巨大な魔力を
制御出来んと、どうしようも無い」

 そこまで、はやてが、話した時、――

「私、…………頑張って、

 …………みます、

 …………このチカラを、かならず、

 …………コントロールして、

 …………みせます」

 それは、――鹿目まどか、だった!

「まどか?! 

 だめよ!

 まだ、寝てなきゃ!

 シャマル先生?」

 病人用のパジャマを着て、まだ、ふらついている、
――鹿目まどかのところに、慌てて、ほむらが、
駆け寄る。

「私も、まだ、安静にして、
寝てなさいって、何度も注意したんだけど、
みんなに、元気な顔を見せるって、言って」
 白衣姿の、シャマルも、困った顔を
している。

「ほむらちゃん。

 私は、――大丈夫だよ。

 こんな事で、くじけてたら、

 ――きっと、

 きっと、 
 さやかちゃんに、笑われる」

 まどかは、笑顔を、ほむらに、見せた。

「!!」

 さやかの名前を聞いて、
一瞬、複雑な表情になる、ほむら。

 そして、ほむらは、まどかを、
強く抱きしめた。

「まどかの事を、笑うような人は、
たとえ、神様でも、この私が、
許さないわ!

 たとえ、美樹さやかだって!

 …………」

「…………

 さて、なのはちゃん。

 まどかちゃんの、為の、
 リハビリ・強化メニューの
プラン作り、頼んで、ええか?」

 はやてが、信頼出来る、友人に、
尋ねる。

「もちろんだよ!

 と言うか、他の人に、
やらせるつもりは、皆無だけどね。

 たぶん、スバル達、機動六課メンバーを
育てた時の、メニューが、
再利用出来ると、思うんだよね。

 少し、アレを、手直ししてやれば、
…………」

 なのはは、頭の中で、すでに、
強化プログラムを作りだしていた。

「私も、もちろん、参加します」
 そう言うのは、ほむらである。

「おっ。もっと強くなれるんなら、
あたしも、やるぜ!」
 参加希望の、杏子。

「ちょうど、良かったよ。
 あのプログラムは、4人用だから、
これで、大きな変更を加えずに済むから」

 なのはも、やる気、満々であった。

 はやては、少々浮かない顔をしている。

「そやけど、いくら、
努力を重ねても、……」

「それには、――限界が有る、
であろうな」

「誰や?

 今の声は?」

 はやては、聞きなれない声に、
周囲を見回して、声の主を捜した。

 しかし、それらしい人影は、
見当たらない。

「ここじゃよ、最後の、
夜天の主(あるじ)よ!」

 はやてが、声のした方を、見ると、
そこには、――

「カ、カラスぅ?」
 思わず、声のトーンが、変になっていた、
はやて。

 はやての言う通り、どこから、
入ったのか、談話室のテーブルの上に、
黒い鳥が、いた。

「はやてちゃん、
ミッドチルダにカラスは、いないよ。

 それに、この鳥、…………

 凄まじい、魔力の気配、……

 ただの、鳥じゃ、なさそうだよ」

 なのはが、すばやく、
珍妙なる侵入者の分析を行った。

「ほう?

 さすがは、高町なのは。

 的確な分析力じゃな。

 安心せい。

 ワシは、おぬしらの、敵ではない」

 人の声で、言葉を話す、黒い鳥。

「こ、この鳥、私の事を知ってる?」
 驚くなのは。

「誰でも、知っとるわ!

 おぬしは、自分の立場を、良く
知るべきであろうな」

 変な鳥に、怒られるなのは。

「はあ」

 なんとなく、素直に答えるなのはだった。

「――って、その声!

 サリーさんじゃないですか?

 どうしたんですか、その姿は?」

 まどかが、鳥の声に気づいた。

「そう言われると、――そうだな」
 言われて、初めて気づく、シグナム。

「やっと、気づいたか?

 元気そう、……では無いな、
鹿目まどか、よ」

 まどかの様子に気付く、『鳥のサリー』
もしくは『サリーの鳥』?

「はい。――

 サリーさんは、知っていたんですか?

 こうなる事を?」

 まどかは、サリーに尋ねた。

 落ち着いて、話が出来るように、シャマルが、
まどかを、談話室の椅子に座らせる。

「ワシは、後から、リインに聞いたのじゃ。

 リインは、お前の、魔力を全て、吸収した時、
全ての能力が、一時的に、極限まで、増幅され、
未来を見たらしい。

 リインが、お前に、説明しなかったのは、
余計な、不安を与えたくは、無かったためじゃ。

 未来とは、常に変動し、
不安定な、モノであるからな。

 例えば、リインと同様に、――お前も、最初に、
魔法少女になった際、過去と未来の全ての事象を、
見たと思うが、――その時に、今の状況を、
予知していたか?」

「そう言えば……今の状態は、全く見ていませんね。

 ――そして、私は、なのはさん達との、
出会いさえ、予知していなかった」

「うむ。

 お前さん――つまり鹿目まどかを、中心とした
魔法少女のグループ。

 そして、高町なのはが、中心である魔導師の
グループ。

 この2つのグループは、本来、宇宙の歴史の
流れとしては、出会う予定では、無かったのじゃ」

「歴史の予定が、無かった?」

「それが、実際には、11年前に、最初の接触が
起こり、その後も、互いに大きく影響しあった。

 双方とも、巨大な魔力を有する者達だったため、
この2つのグループが、出会った事により、
多次元宇宙の、因果律に『ゆらぎ』が、生じて、
歴史の流れ、時間の流れ、そのものが、大きく
変わってしまったのじゃ」

「そんな? そんな事が?」

「これは、ワシの勘なのじゃが、全く別の
世界からの、何らかの干渉が有ったように、
思える」

「全く別の世界ですか?

 多次元宇宙における、別の宇宙、と言う
意味ではなく?」

「ワシらが、今いる、この多次元宇宙の集合体とは
また別の集合体が、『外側』に有るかも、――
と言う、話じゃ。

 こればっかりは、実際に『行って』みないと、
分からんがな」

「でも、本当に、別の世界からの干渉が有ったとして、
一体誰が、何のために?」

「それは、ワシにも、分からぬ。

 まあ、その誰かの、おかげで、お前達は、
人間に、戻れた訳じゃが」

「そうですね。

 その誰かさんには、お礼を言うべき
ですよね」