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【どうぶつの森】さくら珈琲

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 毎日、リリアンとピースは喧嘩ばかりしていて。
 ロボは相変わらずそれを見て、仲裁に入って。
 そんな日々だった。

(あーあ、そんなに喧嘩ばっかりして取り返しのつかないことになってもしんねえぞー)

 と、ロボはぼんやりと、半分冗談、半分心配をして言った。
 リリアンは少しばかり気が短すぎるし、ピースは少しばかり素直じゃなさすぎるのだ。
 でも、ピースといるときのリリアンはなんだかんだですごく楽しそうだから。
 自分じゃそんな顔させてやれないということも、ロボはとっくにわかっていた。

「ロボー! ピースと釣りいくんだけど、一緒に行こうよー!」

 ピースと一緒にリリアンが走ってくる。
 ロボは明るく笑った。

「悪ぃ、ちょっと用事あってな」

 そうだなあ、もしオレがいなくても、それはそれでなんだかんだ二人は幸せにやっていけるのかもな、とロボは思った。
……自分の心の余裕が持つうちに、と思っていた。

「なーんだ、じゃあ今度いこうな!」とピースはつまらなそうに言うが、ロボは「いや、それはないなあ」と断った。

「オレ、引越すんだ。」

 二人の驚いた顔をみて、 なんだかおかしくなった。
 二人とも自分に全信頼を置いてるのは感じていた。二人の親友で良き相談役なのは自負している。

(でもな、いつかオレが全部ぶち壊しちまうかもしれないんだぜ?)

 愛しい相手が、幸せそうな笑顔を見るたびに、複雑な気持ちになった。
 いつか、自分の心境が悪い方向にいかないうちに、最後まで良い人を演じるつもりだった。

「なんで!?」

 二人は尋ねる。ロボはもちろん、理由を言わない。

「お前ら、仲良くしろよなー! オレがいなくなってもよ!」

 もし自分が、二人の幸せを本当に自分の幸せと思えるようになったら。……なったら、というより、そうなるまで一緒にいない方が賢明だろうと思った。
 それが、ロボの決断した恋の終わりで、決着のつけ方だった。


 誰かの恋の始まりは、
 誰かの恋の終わり。
 そしてまた、誰かの始まりだ。