笑顔
4人が各々の席に着いた後、
ちょうど朝のHRの終わりを知らせるチャイムが鳴った。
恐る恐る顔をあげるとギロリと睨む先生と目が合った。
そうして先生は教室を出て行った。
するとまた3人は立ち上がりサンジの周りの席の人間を無理矢理どかせ座る。
どかされてしまったまだ名前も知らないクラスメイトが気の毒ではあったが、今日はすまん、と心の中で謝った。
「サンジーーーーーえへへへ。」
「気持ち悪ぃぞウソップ。」
「だぁーーってなぁー嬉しいからよぉ。」
「私達の願いがやっと叶ったわ。ね、ゾロ。」
「あぁ、」
「・・・願い?って何ですかナミさん、」
「それはね、実は―――
「サンジーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
「・・この声・・・・」
バーーーーーーンッッッという激しい音とともに教室の後ろ側のドアが外れた。
・・・幸い怪我人は居ない。
そして現れたのは制服姿に麦わら帽子を後ろ首にぶら下げた男子生徒。
「・・・・ルフィッッッッ!!!!!!」
「サン・・・サン・・サン・・サンジィィィィーーーーーーー!!!!!!!」
「ちょっとルフィ、あんたドアどうしてくれんのよ!!」
「サンジィィィィィーーーーーー!!!!!」
「あーーったく・・・駄目だわ、聞いちゃいない。」
「あはは、ルフィ!! 会いたかったぜ!!!」
「っ・・・サンジィィィーーーーーーーー!!!」
姿を確認しただけで一気に気が抜けたのか、外れたドアの所でぶぁっと涙を流していたが、
サンジの言葉で我に返ったのか思いっきり頭突きをしてきた。
「・・こんの・・アホ!!!!」
「悪ぃ、とまらながっだ。」
「ハハッ、すげー鼻声。」
「サンジ!!!!!会いたがっだぁーー!!」
今度はギューーーーッと抱きついてくる。
「俺もだ俺も、だからもうちょい緩めろっ」
「嫌だっっ!!もう離さんっ!!!」
「ったく、・・・ん?」
サンジが視線を外れたドアの元に向けると、
そこには全身丸見えだが、隠れている・・様子な少年が居た。
あれは・・・・・
「チョッパーーそれじゃあまる見えだ!!!!!」
「っ!!!・・ダンジィーーーーーーー!!!!」
隠れる・・・様子のそれを止め、
チィッパーはルフィが抱きついたままのサンジに抱きつく。
「おでだってわがってくれだんだな!!」
「イケメンじゃねぇか。」
「おで・・おで・・うわぁぁだんじぃぃぃーー!!!!」
「賑やかね。」
「あぁ、スーパーだ!!!!」
チョッパーが先ほどまで隠れていたところに、
黒髪の女生徒とやけに体のしっかりした男子生徒が居た。
「ロビンちゃん!!!てめぇは・・フランキー?」
「なーんで俺だけクエスチョンだよっ!!!!」
「悪ぃ、悪ぃ。」
「うふふふ、それよりご一緒しても良いかしら?」
「うおりゃーーー!!!」
そしてルフィ、チョッパーが抱きついたままのサンジにロビンとフランキーも抱きついた。
その様子を見つめていたナミとウソップが顔を見合わせる。
「ずるいわ。」
「あぁ、俺たちも混ぜろっ!!!」
そしてナミとウソップも加わる。
そして全員の視線は自然とゾロに集まる。
「俺は・・・・」
ジーーーーーーーーーーーーー
「あぁ、くそっっ」
おずおずと手を伸ばし、
ゾロは真っ赤になりながら抱きついてきた。
「おかえりサンジ。」
「「「「「「おかえり。」」」」」」
「ただいま。」