二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

吾輩は猫である

INDEX|2ページ/22ページ|

次のページ前のページ
 

 上着に付着した、俺の毛を叩きながら、吉羅は淡々と言った。
 コイツ……。
 もしかして、俺を笑うためだけに、わざわざここまで出向いたのか?

「みゃぁぁぁっ、にゃぁ!」
(待て! 吉羅!)

「……ああ、そうでした。建物の中は出入り禁止ですからね。たとえ金澤さんでも見つけ次第、つまみ出しますので、ひとつ宜しく」

 そう言って踵を返すと、早足で立ち去ってしまった。


 静かな、静かな、森の広場。
 見上げた高い空は、相変わらず……腹立たしいほどに青い。

「みゃぁぁぁ……」
 困ったことに、これは夢じゃなくて、現実だった。
 
 
 ――吾輩は猫である。名前はまだない。

作品名:吾輩は猫である 作家名:紫焔