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いつまでも、貴方の幸せを祈っています。

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僕が泣き止んだ後、芭蕉さんから一通の手紙を貰った。それは曽良くんが生前、「僕が死んだ時、妹子さんに渡して下さい」と頼まれた手紙だと言っていた。

手紙を開くと弱々しい字で文字が綴られていた。とても苦しく辛い中、一生懸命書かれたのであろう文字を見てまた、泣きそうになったが、何とか我慢し手紙を読んだ。



『 拝啓 妹子さん

この手紙を貴方が手にしていると言ううことは、僕が死んだと言うことでしょう。

最初に謝らなければいけないことがあります。僕は自分が治らない事を知っていました。そういう病気で小さい頃から長くは生きれないだろうと…ずっと励ましてくれていたのに黙っててすみません。妹子さんにこれ以上心配をかけたくなかったんです。

そして、僕はきっと死ぬ前に貴方に告白したと思いますが、それは嘘偽りのない真実です。
僕はずっと前から妹子さんの事はただの友人ではなく唯一の大切な存在として見ていました。だからこの前お見舞いに来てくれる理由を尋ねた時、僕の事を大切な人だと言ってくれてとても嬉しかった…友人としてと言ういみだとしても、とても……

いくら言葉を重ねても足りないくらい貴方の事が大好きです。

最後に、一つだけ僕の我が儘を聞いて下さい。


僕の分まで長く生きて下さい。僕の告白など忘れて僕に気負わず、妹子さんは妹子さんの人生を生きて下さい。勝手な事を言ってるのはわかっています。それでも僕は妹子さんに幸せになって欲しいです。妹子さんの幸せをいつまでも祈っています。

河合 曽良』



そんなの、自分勝手すぎるよ……曽良くんの告白を忘れる事なんて出来るわけないじゃないか!…その告白で気づいたんだ…僕もずっと前から曽良くんの事が友達としてじゃなく、一人の人として大好きだったと…愛して、いたんだと……


妹「どうして、もっと早く言ってくれなかったの?……どうしてっ…もっと早く気づけなかったんだ………」


さっき我慢した涙が、堪えきれず流れた……