海賊と軍部
・軍部の日常・
「…星史郎くん、軍服は?」
「持っていますよ」
「…着ないの」
無駄だと知りながらも一応問いかけてみると、星史郎は考えた(ふりをしたのがもろばれな顔をした)後、「白は僕の色じゃないんですよ」と返してきた。
意味がわからない。
「一応規律なんだけど…」
「くすむんですよ。…反発するというか」
「う〜ん…」
わかるようなわからないような…。
とりあえず神威に星史郎を甘やかしすぎるなと叱られてしまったので(上官なのに)一応言ってみたけれど、昴流も星史郎には黒が似合うからいいのではないかと思うのだけど。
あ、セーラーも似合うかも知れない。二択にしてみよう。
昴流がそう考えたのを察知したように星史郎は続ける。
「それに返り血が目立つんですよね」
「あぁ…」
なら仕方ない。
昴流もその場にいたモブ兵も皆納得して頷いてしまった。