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ふざけんなぁ!! 9(続いてます)

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「そうそう静雄、そんな無駄な事をしてないで、早くベッドルームを綺麗にしてあげて。幽君の熱、今結構高いから、寝かせてあげた方が良い。今後も彼が平然とした顔で起き上がってきたとしても、点滴が外れるまでベッドに逆戻りさせておくれ。コレが守れないのなら、私は医者として今すぐ救急車を手配し、設備の整った集中治療室に放り込む事を断行するよ」
「兄さん、俺、ここにいたい」

弟の滅多にないお願いに、静雄が駆け足で幽の部屋へと飛び込んでいった。
かと思うと、開けっ放しのドアからベッドのマットレスごと抱えて廊下に出てくるし。
「静雄さん、それは捨てちゃだめです!!戻して戻して!!」
「お……おう、……」
彼は、大慌てで再び幽の部屋に飛び込んだ。
帝人もあわあわと、買い置きのベットカバー、布団カバーとシーツとバスタオルを大量に抱えて追いかけると、セルティも帝人の背後から来てくれていたようだ。
8畳で、物も少なく、黒と白のツートンカラーでコーディネートされた部屋は、とても寂しげだったが、お陰で作業スペースは大量にある。
三人がかりで行えば、清潔なシーツ交換も直ぐ終わる。

新羅が点滴を吊るし、静雄がお姫様抱きにして持ってきた幽をころりと転がし、その彼の額に帝人がヒエピタをぺたりと貼りつける。
顔に指で触れ、今気がついたけど、顔に出てなかっただけで、彼の汗も結構酷い。

直ぐに帝人が発熱した時の友、最早常備薬となっているポカリスエット2リットルサイズを、飲みやすい500ミリリットルの空ペットボトルに詰め替えて、折れるストローと一緒にサイドテーブルに置いた。
風邪をひかないように、エアコンの温度も24度の高めで設定し、清潔なタオルで顔の汗も拭ってやる。
軽い夏蒲団を、体の負担にならないよう、ふわり優しくかけてあげると、辛い筈なのに、やっぱり無表情を崩さない幽が、ぽつりとつぶやいた。


「歌を忘れたカナリアは・・・…、どうなるんだろうね……」