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一方通行

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「悪いな、遅れて。」

「飛行機の都合じゃ仕方ないさ。」

「いや、でもお前待っててくれたんだろ?
ありがとな。」

「…今日の君おかしいぞ。
酔ってるのかい?」

「酔ってねぇよ。
酒は飲んだが。」

「うわぁ…せっかく見たい映画諦めて来たのに、酔っ払いの世話で貴重な俺の休日は潰れるんだな…」

「だから酔ってねぇって!
心配すんな、退屈はさせねぇよ」

「そりゃ酔っ払いの世話は気が抜けないけどさ…」

「そういう意味じゃねぇよ!」

「じゃあどういう意味なんだい、イギリス。
改めて聞くけど一体何の話を何の為にするのさ。
あといちいち五月蝿いから声のボリューム下げてくれよ。」

「…話すなら此処じゃなくて別の場所がいい。
レストランの予約を取っといたから其処ででいいか?」

「……やっぱり、今日の君、変だぞ。
何企んでるんだい?」

「…変なのは否定しないけどよ。
もう少し肯定的に受け取れねぇのかよ。」

「無理だぞ。
君の奇っ怪な行動は大抵ろくでもないからな。」

「お前にはあんま言われたくないんだけどな。」

「とにかく、君の誘いには乗らないよ。
言いたいことがあるなら、今ここで言えばいいだろ。」

「わかったよ…ちゃんと言う。
…最近色々考えたんだよ、昔のこと。
200年以上も前の関係に戻りたいとは言わない。
だけどな、俺はお前がいない世界に耐えられそうもないんだ。
だからってお前以外にお前のいなくなった世界を埋められる奴なんていないんだよ。
俺に愛すべき対象はお前以外に誰がいるんだって言うんだ。
お前に愛せる人はいるのか?」

「………」

「なぁ、お前は他の誰かを愛せるのか?」

「………ああもう!まどろっこしいな君は!!」

「え?」

「回りくどいって言ってんだぞ!
聴いてる身にもなってくれよ!」

「……?」

「もうちょっとわかりやすく率直に言えるだろ!
そんなんだから俺に愛想尽かされちゃうんだぞ!
だからはっきり言ってくれよ!」

「あ……ああ。
多分…俺は、お前を、」

作品名:一方通行 作家名:踔蟲